2022年3月28日、日本鯨類研究所は、鯨類調査の新たな手法の研究のため、開発を進めてきたVTOL-UAV(垂直離着陸・自律型無人航空機)「飛鳥」を調査船に搭載し、極地を含む世界の海洋における鯨類航空目視調査などに活用することを計画しており、2022年4月から実践投入すると発表した。

 また、3月24日に実施した予備飛行において、104kmという長距離の自律飛行に成功した。海域は宮城県塩釜市沖の仙台湾内。試用機体は翼長3.2m、離昇重量23kg、全電動機の「試製・飛鳥 改四二型」。調査船上からの離発着と長距離自律飛行を行った。長距離自律飛行を達成したことで、調査船が入ることのできない浅瀬や漁具の多い海域、海氷域を広くカバーでき、さらなる資源調査の精度向上が期待される。

2022年3月24日、104km自律飛行後、調査船へ帰還する「飛鳥」。
飛行する「飛鳥」。
飛行する「飛鳥」。
調査船に帰還する「飛鳥」。
鯨類資源調査におけるUAV活用イメージ。