ENEOSホールディングス、ZMPおよびエニキャリは、東京都中央区 佃・月島・勝どきエリアにおいて、2022年2月1日~2月28日の期間、自動宅配ロボットを活用したデリバリー事業の実証実験を実施する。複数事業者が参加する遠隔監視による配送は国内初の試みだという。

Dr.Drive月島SSに停車する自動宅配ロボット(左)、公道走行中の自動宅配ロボット(右)

 同実証は、第1弾となる2021年2月に実施した技術実証に続く第2弾で、事業採算性の検証を目的としている。第1弾の実証では、ZMPの提供する自動宅配ロボット「デリロ」を活用した課題抽出や技術的な検証を目的とした実証を行い、デリロのシステムと連携する注文・配送プラットフォームの有効性等を確認した。

 第2弾となる今回は、2台に増やしたデリロを2カ所の設置拠点に配備。第1弾よりも拡大した配送可能エリア内で遠隔監視による公道でのデリバリーを行う。事業性の検証のため、実用化に準じた体制・サービス内容で実証を行う。

 特定の事業者に特化した配送ではなく、さまざまな事業者が利用できるデリバリーサービスの確立を目指しており、将来的には人手確保が困難な深夜時間帯での営業も視野に入れている。そのトライアルとして、2月18日に深夜営業(24時~翌7時)を予定している。

 同実証では前回に引き続き東新エナジーが運営する「Dr.Drive月島SS」のほか、乾汽船が運営するシェア型企業寮「月島荘」を設置拠点(デリロの充電・待機場所)とする。

 配送先となるのは、東京都中央区 佃・月島・勝どきエリアの配送可能なマンション約5,000戸。注文可能な小売店は27店舗となる。エニキャリと共同構築するプラットフォームを通じて対象となる住民からの注文を受け、宅配ロボットデリロ等を活用した配送を行う。配送料は税込330円。

 3社は、デリバリー需要が拡大するなか、配達員の人手不足解消や安全性の確保といった課題解決につながるデリバリーサービスを、2022年度以降に開始することを目指すとしている。

<ロボット宅配の利用手順>
<参加企業>