2021年10月22日、NTTドコモと都市再生機構(UR都市機構)は、自動配送ロボットを活用した配送実証実験を実施すると発表した。2021年10月27日・28日、横浜市・金沢シーサイドタウン並木一丁目第二団地(共同研究実証フィールド)において住民をモニターとして実施する。

 同実証実験は、2020年12月に両者が締結した「スマート技術の導入と環境整備に係る共同研究協定」の取り組みのひとつで、実証を行う団地に5G通信環境を整備し、それを利用したWi-Fi通信環境を団地屋外に構築している。自動配送ロボットが日用品などを団地入口から住棟まで配達することで住民のロボットに対する受容性を確認し、今後のロボット導入に向けた検討材料とする。

 両者は今後、ドコモの「ライフスタイル共創ラボ」とも連携し、技術検証や居住者サービスのDX実証を共同研究実証フィールドで進めていくとしている。

自動配送ロボットのイメージ

「自動配送・遠隔操作ロボットによる配送実証実験」概要

 将来的に住宅から離れた商店での買い物が必要になることを想定し、団地住民の協力のもと、自動配送ロボットが日用品などを団地入口から住棟まで配達する実証実験を行い、住民からみた自動配送ロボットサービスのニーズ面、機能面、安全面などについて確認する。また、自動配送ロボットの有用性を確認し、今後さまざまなロボットの導入に向けた検討材料にする。同実証実験は、テムザック、日本総合住生活の協力を得て実施する。

 実証実験では、テムザック製の屋外用の電動車いす「RODEM」をベースにした、自律制御機能や遠隔地からの監視機能などを備えた自動配送・遠隔操作ロボットを活用する。荷物配送に使用しない場合は人の移動にも利用できるよう、人の移動モードと配送モードの切り替え(換装)が可能。

「RODEM」をベース車体とした自動配送ロボット
モード切り替えのイメージ
実証実験の概要図