8月24日、国土交通省は2021年度のスマートアイランド推進実証調査に関する資料を発表した。スマートアイランド推進実証調査は “離島に新技術を導入し、離島の課題解決を図るための実証調査” として2020年に立ち上げられたプロジェクトだ。発表資料では、企画提案募集の選定結果と全国9地域で実施する実証調査の概要が公開された。これに加え、国土交通省はスマートアイランドに関する特設ページを開設した。

▼スマートアイランド推進実証調査が始動!
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001420071.pdf

▼スマートアイランド特設ページ
https://www.mlit.go.jp/smartisland/index.html

最新技術で離島の課題を解決するスマートアイランド推進実証調査

 スマートアイランド推進実証調査は、ICTなどの新技術等を導入し、各離島地域が抱える物流、交通、エネルギー、医療・介護等の課題の解決を図るため、離島を有する地方公共団体と新技術等を有する民間企業・団体等が共同で現地実装に必要な実証調査を行い、本調査で得られた成果や知見を全国に普及・展開させることで、より一層のスマートアイランドの推進及び離島地域の活性化につなげていくというものだ。

 実証調査を実施する地域は以下の9地域で、代表団体による実証調査が行われる。

山形県酒田市(飛島)
新潟県佐渡市(佐渡島)
広島県広島市(似島)
香川県高松市(男木島)
長崎県五島市(福江島など)
東京都八丈町(八丈島)
愛知県西尾市(佐久島)
島根県海士町(中ノ島)
長崎県新上五島町(中通島)

出所:令和3年度 スマートアイランド推進実証調査が始動!

 長崎県新上五島町の中通島では、日本航空が代表団体となり、ヤマハ発動機やKDDI等と共同で「無人ヘリコプターを活用した離島地域の持続への挑戦」に取り組む。

 中通島では近年、地震や大雨等の大規模災害が頻発しており、水難事故が増加傾向にある。そのほか、水産資源の減少や本土との物流体制の構築が課題にあげられ、無人ヘリコプターを活用し、これら3つの課題解決に取り組んでいくとしている。