2021年6月10日、有機米デザインと井関農機は、有機農業の普及発展に向けて稲作用「自動抑草ロボット」の開発および販売等に関する業務提携を締結したと発表した。

 2050年カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向けて、農林水産省は政策方針「みどりの食料システム戦略」を策定。その中で、有機農業の取組面積を25%に拡大する目標を掲げている。
 稲作における有機農業には、慣行栽培に比べて除草作業の時間や手間がかかるという課題がある。有機米デザインはその解決に向けて自動抑草ロボットの開発を進めてきた。自動抑草ロボットは、代掻き後の水田を自律航行して、水中を撹拌し泥を巻き上げることで光を遮り、土の物理性に影響を及ぼして水面下にある雑草の生長を抑制する。除草剤を使わずに雑草が生えにくい状態をつくることで、除草に対する労力を大幅に削減することが可能だ。現在、数年以内の販売を目標に開発を進めている。
 今回、農業機械事業を展開する井関農機と提携し、性能評価や開発への技術サポート、販売面の支援を受けることで、自動抑草ロボットの早期社会実装を目指す、としている。

<提携内容>
開発提携:自動抑草ロボット開発における圃場実証試験、性能評価。開発技術サポート
販売提携:自動抑草ロボットの早期販売に向けたマーケティング。販売およびアフターサポート/自動抑草ロボットによるスマートオーガニックシステムの構築およびユーザー指導