2021年5月26日、スカイマティクスは、ドローンで撮影した画像から圃場の生育状態を確認する葉色解析サービス「いろは」に、ブロッコリーの解析機能を実装し、同日より提供を開始すると発表した。

 ブロッコリーは生育が進み過ぎると商品価値が下がるため、収穫適期の見極めは重要な要素となっている。そのため、これまでは生産者が農地を歩きながら花蕾(からい)の生育を確認し、収穫のタイミングを判断してきたが、農地が広ければその分時間を要し、目視での確認作業は体力的にも負担となっていた。

 スカイマティクスでは、ブロッコリー生産者の要望を受け、2019年よりドローン画像を用いたブロッコリーの花蕾抽出技術、および花蕾のサイズ判定技術の開発に取り組んできた。収集したブロッコリー画像データは数万点に上るという。
 そして今回、葉色解析サービス「いろは」に「ブロッコリー生育診断」を新たに実装。ユーザーがドローンで撮影した農地の画像を「いろは」にアップロードすると、AIが画像内の花蕾を認識し、サイズ別に集計を行う。集計結果を確認することで、どの規格のブロッコリーが何%存在するのか把握することが可能となる。

 ブロッコリーの生産現場では一斉収穫を前提とした機械収穫体系の導入が進んでいくと言われており、農地内の収穫適期の判断がより重要となる。スカイマティクスでは全国のブロッコリー畑においてデータ収集を継続し、解析精度の向上に取り組んでおり、今後もドローンと画像解析技術の組み合わせにより、ブロッコリー生産者の収穫適期の判断支援を行っていくとしている。