2020年12月24日、フジ・インバック、朝日航洋、スカイマティクスの3社とJAXAは、日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」で回収した砂を地球へ持ち帰るプロジェクトにおいて、無人航空機による空撮オペレーションと画像解析技術を応用することにより、地球上に落下したカプセルを検出する技術を開発すると共に、今回のカプセル回収作業において早期のカプセル回収に貢献したことを発表した。
広大な砂漠地帯でのカプセル回収作業では、カプセルが発信するビーコン情報を元に有人ヘリにより探査する方式が採られているが、ビーコンの故障などの事態に対応するため、バックアップ策の一つとして「無人航空機と画像解析技術を用いたカプセル検出システム」の検討が開始された。
今回、フジ・インバックが無人航空機の開発を、朝日航洋は搭載センサの選定、機材の提供を、スカイマティクスは画像処理技術の開発をそれぞれ担当し、3社共同で「無人航空機によるカプセル検出システム」を開発、提供した。
12月6日未明に地球の大気圏に突入したカプセルは、同日早朝にオーストラリア南部の砂漠地帯に着地、それと同時にヘリコプターによる回収作業が行われた。その後、大気圏に突入する際にカプセルを保護したヒートシールドの捜索が無人航空機で開始され、砂漠地帯で撮影した画像でヒートシールドの落下地点を早期に特定することに協力した。