2020年11月4日、ソミックマネージメントホールディングス(以下、SMHD)とそのグループ会社であるソミック石川は、自律走行ロボットの制御システム開発において、名古屋大学発ベンチャーとして3次元地図・自己位置推定のR&D事業を展開するマップフォーと提携したことを発表した。

 SMHDと、グループ会社で自動車部品のボールジョイントを主力製品とするソミック石川は、ソミック石川のもつサスペンション機構のノウハウを生かした走破性・汎用性の高い自動走行車台を開発し、サービスロボットの分野での製品化を目指してきた。2020年9月29日には、自律走行ロボット活用で重筋作業の自働化を促進するサービス「SUPPOT」のテストマーケティングを開始している。

マップフォー バックパック型データ計測システム SEAMS

 同社はこれらの取り組みの一貫として、農林水産省が主導する「スマート農業実証プロジェクト」に、静岡県・浜松市・JA/生産者・機器メーカーで構成される「静岡県スマートみかん実証コンソーシアム」のメンバーとして参加している。SMHDが果樹園用に運搬補助ロボットの改良・導入管理をしていくにあたり、マップフォーの3次元地図・自己位置推定技術と連携することで、より高度な制御システムを実現し、プロジェクトのゴール達成に向けて共創していくという。

 ソミックグループはマップフォーとの提携で、SUPPOTの目指す「重筋作業の自働化」の精度を高め、人と先端技術の好循環を生み出し、より人間らしい仕事に注力できる業務環境創出につなげていく、としている。

ソミック石川について

 クルマの足回り部品であるボールジョイントと、クルマのシートに装着して急激な動作を制御し衝撃を和らげるダンパー製品を製造する自動車部品の開発型メーカー。提案から設計・開発、製造、出荷まで、ほぼすべての工程を自社で行う一貫生産体制を構築している。主力製品であるボールジョイントは、人間の関節のような役割をもつ重要保安部品で、大きく分けてステアリング系とサスペンション系の2つの分野に使用されている。http://www.somic.co.jp/

マップフォーについて

 自動運転システムのための3次元地図、位置推定技術を開発する名古屋大学発学生ベンチャー。SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術および複合航法技術に強みを持っており、3次元LiDARを用いた地図作成システム「MapIV Engine」の提供や、低コストセンサーを用いたオープンソース複合航法システム「Eagleye」の開発を推進している。https://www.map4.jp/