2020年10月26日、ロボットメーカーのDoogは、メモリトレース機能を搭載した協働運搬ロボット「サウザーベーシック」の販売を同日より開始した。

サウザーベーシック

 サウザーベーシックは「簡単導入・自由自在・多様環境対応」をコンセプトに、現場で誰でも簡単にルート設計ができる「メモリトレース機能」を標準搭載している。自動走行させたいルート上を、人がサウザーベーシックを操作して誘導すると、サウザーベーシックが周囲の風景を記憶し、自動走行のためのデータを簡単かつ短時間で生成することができる。

 これまでのガイドレスAGVのように特別な技術者や管理者は必要とせず、PCやタブレット等による地図データの編集作業、専用ツールの操作やネットワーク設定などの知識も不要である。毎月の維持管理やサポートの費用負担もない。用途や運用に応じて顧客自身が自由にカスタマイズできるよう、パッケージ製品として必要なものがひととおり付属しているため、購入してそのまま使用したり、自身の現場に合わせるといったことが可能となっている。


 同社ではサウザーベーシックの活用性向上のため、パートナー事業者との協業を進めている。各現場の要望に対応することが得意なインテグレータや、周辺機器を開発・製造することが得意な協力事業者など、顧客をサポートする体制を構築している。

 また、サウザーベーシックが届いてからの組立方法や新機能メモリトレースの使い方、応用編など、製品の機能が確認できる動画を同社ウェブサイトおよびYouTubeで公開している。

基本機能と特徴

手動操縦機能
 本体に搭載されたジョイステックを操作することでサウザーベーシックを誘導することが可能。

自動追従機能
 ワンタッチで人や物を追従することができる。ビーコンなどが必要なく、追従ボタンを押すだけで、正面にいる人や物を追従する。

メモリトレース機能
 記憶させた経路を自動走行する。メモリトレースは、教示再生と呼ばれる自律走行技術に分類される同社のオリジナル方式であり、地図と経路の構築は作業者が歩くだけで可能。速度や一時停止、外部機器制御などを同時記憶できる。
 自動走行させたいルート上を人がサウザーベーシックを操作して誘導するだけで、サウザーベーシックが周囲の風景を記憶し、自動走行のためのデータを簡単かつ短時間で生成する。
 誰でもコースセッティングが出来るため、ルート変更にも現場の作業者が対応可能。

想定利用シーン

1. 工場や倉庫内での積載や牽引
2. サービス現場(ホテル手荷物、会場設営)での追従、自動帰還による運搬ロボット
3. 農業現場で日々変化する作業での汎用的な運搬ロボット
4. 巡回移動除菌ロボット
5. RFIDの庫内棚卸ロボット
6. モップ装着による店舗内の自動清掃ロボット、広告・集客のアピール巡回ロボットなど

サウザーベーシック(2種類)

・RMS-10B1 (JP6):1,980,000円(税抜)6ヶ月保証付き
・RMS-10B1 (JP):2,420,000円(税抜)5年保証付き
※型番・価格の違いは保証の違いのみ
※同社直販価格