9月24日から25日の期間、「第4回ドローンサミット」が愛知県の「ポートメッセなごや」で開催。Prodroneは、ドローンサミットの開催地である愛知県名古屋市に本社を置くドローンメーカーだ。
ブースには、ヘリコプター型の「Prodrone GT-M」をはじめ、海上離着水が可能な「水空ドローン」、そして災害対応向けの「Prodrone RESCUE」の3機種が並び、多くの来場者の注目を集めた。
防災ドローン「Prodrone RESCUE」 災害現場を支える即応体制
防災用途のドローン開発が各企業で進むなか、Prodroneが開発した「Prodrone RESCUE」もその中心的な存在となっている。
最長飛行時間は30分、最大ペイロード(搭載重量)は10kg。投光器と赤外線カメラを備え、要救助者の夜間捜索を可能にする。また、大音量スピーカーとマイクを搭載しており、避難誘導や現場との通話にも対応したドローンだ。
担当者は、「現在はProdrone RESCUEを常に2機ストックし、発災時に即座に出動できる体制を整えています。スピーカーは津波などの避難誘導用、投光器は停電時でも周囲を照らす“安心の光”として活用する意図があります」と、その狙いを説明した。
愛知県では2024年から、災害発生時に設置される災害対策本部の「航空運用調整チーム」にヘリコプターの担当者に加え、ドローン担当者を正式に配置。2025年以降は訓練や運用ルールの整備、市町村への情報提供が進む。その中心的役割をProdroneが担っており、今後さらに防災分野での貢献が期待される。
水陸両用「水空ドローン」 海洋調査・防衛用途にも期待
同社のもう一つの注目機体が、空と海を自在に行き来できる「水空ドローン」だ。会場では実際に飛行デモが行われ、隣接する公園から離陸した機体が海上に進出。そのまま海面に着水すると、機体下部のスクリューで水上走行を行い、搭載した水中ドローンを介して海中映像を取得する様子が披露された。
Prodroneの戸谷社長は、「この機体は定置網の点検や海底耕耘(海底の泥をかき混ぜる作業)後の確認用途を想定しています。また、防衛省と共同で、機雷の掃海作業に使う研究も進めています」と語る。従来、船舶やダイバーを投入するには数十万円規模のコストと安全リスクが伴ったが、「人や船の代わりにドローンを活用できる環境づくりを進めます」と力を込める。なお、通信面の課題も洗い出され、担当者は「今後はLTEやスターリンクを活用し、水上・海中の安定した通信環境を構築する必要があります」と今後の方向性を示した。
「SORA-MICHI」で“空と道”をつなぐ新時代へ
愛知県は航空宇宙産業の振興を目的に、「あいちモビリティイノベーションプロジェクト 空と道がつながる愛知モデル2030」を推進している。Prodroneはこの官民連携プロジェクトの中で、飛行と地上走行の両方が可能なドローン「SORA-MICHI」を開発中だ。今回、その実験機体が初公開された。
SORA-MICHIはペイロード50kg・航続距離50kmを目指し、ヘリコプター型の構造を採用。すでに累計23時間以上の飛行実績を積み上げている。現時点での課題は「振動対策」だという。担当者は、「GPSモジュールは振動に弱いため、振動の少ない水冷ヴァンケル(ロータリー)エンジンを搭載しています。将来的には燃費の良いレシプロエンジンの採用も検討しています」と説明する。
さらにProdroneでは、第一種型式認証「Prodrone式PD6B-CAT3型」の開発も進行中。用途に応じた多様な新型機の投入を見据え、「防災・海洋・モビリティのすべてを結ぶドローンメーカー」としての存在感を高めている。
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