国産ドローンメーカーのmanisoniasは、2025年10月1~3日に東京ビッグサイトで開催された「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2025」に出展し、同社が開発した水難救助用ドローン「SAKURA」など、災害対応製品を展示した。
水難救助に特化、投下ユニットで迅速対応
SAKURAは海や河川での人命救助に特化した多機能ドローンで、全幅・全長ともに1180mm、最大離陸重量は24.9kg。機体には赤外線カメラを装備しており、夜間や悪天候下でも被災者の位置を把握できる。最大の特徴は、4連装式の空中投下ユニットを備えていることだ。これにより、以下を投下して救難救助に役立てることができる。
- 自動膨張式の浮き輪
- 海面を着色するシーマーカー
- GPSを搭載した位置特定用カプセル
水難事故発生時にはいち早く現場に飛行し、溺れている人を赤外線カメラで検知して救助チームへ位置情報を伝達。同時に浮き輪やシーマーカーを投下し、救助までの初動対応をサポートする。
この機体は、2024年度の「神奈川県ロボット実証実験公募」において捜索・救助ドローン開発として採択され、2025年2月には神奈川県鎌倉市・材木座海岸で実証実験を実施している。
水中映像を鮮明化する「IVCS」も展示
manisoniasのブースでは、もう一つの注目製品として画像鮮明化装置「IVCS」も展示された。
IVCSは、潜水士や水中ドローンが撮影する映像をリアルタイムで鮮明化するシステム。水中映像は浮遊物や濁りの影響を受けやすく、視認性が低いという課題がある。IVCSはこれをソフトウェア処理によってコントラストや照度を自動調整して鮮明化し、対象物を見やすく補正することで、捜索効率を大幅に高める。
販売モデルでは7インチ高輝度モニターを2基搭載しており、元映像と処理後映像をリアルタイムで比較可能。さらに録画機能も備え、鮮明化後データとオリジナル映像を同時に記録できる。このシステムは、現場の状況を複数の関係者で共有できる利点があり、すでに海上保安庁でも採用が進んでいる。
manisoniasは、ドローンと映像処理技術を組み合わせて「見つける・知らせる・救う」という一連の救助プロセスを支援する製品開発を進めている。水難事故や災害時の初動を支える“空と海の連携技術”として、SAKURAとIVCSは今後、全国の救助・防災現場での活用が期待される。
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