ドローンを活用したビジネスプランの提案から検証まで、一貫したサポートを展開するSuzak。Japan Drone/次世代エアモビリティEXPO 2024 in 関西では、ダムにおける深浅測量を実施した水陸両用ドローンなどの展示を行った。

写真:ドローンなどが展示されたSuzakのブース
Suzakのブースの様子

「何を使っていいかわからない」の悩みに応える

「現場に近いコンサル」であることを強みとするSuzakは、ドローンビジネスを展開したいと望む事業者に向け、市場調査や戦略検討、実証実験支援といった多様なサポートを提供している。

 2024年10月には、産業用ドローンの選定支援を行うオンラインプラットフォーム「Suzak」をローンチ。取り扱うのは「日本製」と限定しているものの、ドローン機体、周辺機器、ソフトウェア、サービス、スクールと幅広い。用途を入力すればお勧めの機体が表示されるドローン診断サービスは誰でも利用可能となっている。

 同社執行役員CMOの長野博之氏は、「寄せられる相談で多いのが、『ドローンを使ってみたいけれど、どの機体を使っていいかわからない』という悩みです。コンサルティング会社として、この悩みに応えたいと思いました」と話す。

写真:ブースに展示されたドローン
さまざまな国産ドローンをプラットフォーム上で紹介

 また、オーダーメイドのコンサルティングにも注力する。多岐にわたる課題や悩みを抱えた企業に対して丁寧にヒアリングし、「ゼロ回答はしない」との信条のもと、「この機体ならここまでであればできる」「当初のイメージとは違うかもしれないけれど、こういうやり方もある」といった提案を行う。

 もともとドローンメーカーでの勤務経験がある長野氏だけに、「当時は『これ解決できる?』と言われて、『できない』と答えるしかないこともありました。けれど、いろいろなメーカーさんにも協力いただいて、いまならさまざまなご提案ができます」と胸を張る。これまでに約25件の問い合わせがあり、半数以上が打ち合わせ継続案件となっている。

クラウドファンディングで資金を確保

 発想力の豊富さも、同社の武器だ。たとえば2024年8月には、ロボットでアカウミガメの足跡や産卵を追跡する実験を展開。この活動は長年ボランティアが担っていたものの、会員の高齢化などでロボットを活用する動きが強まった。

 しかし、もともとボランティアが担っていただけに、予算はない。そこで、クラウドファンディングを実施して115万円を集め、実証実験にこぎつけた。

 Japan Drone 2024 in 関西で展示した水陸両用ドローン「As-1」は、長野県大町ダムでの深浅測量を実施した機体だ。これまでのダム測量ではボートに乗って人が測量することが一般的だったが、作業が危険、時間がかかるなどの課題があった。そこで水陸両用のドローンを使うことで、安全かつ短時間で測量が可能になった。

写真:ブースに展示された、白を基調とした水陸両用ドローン「As-1」
水陸両用ドローン「As-1」

 今後については、まずはプラットフォームに掲載する製品をさらに充実させていくことを目指す。さらに、たとえば全国各地のドローンスクールと連携するなどして、ドローンを飛ばしたいと思ったときにすぐに飛ばせる環境づくりに注力していくそうだ。

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