アメリカに本社を置く「アクソン」が、10月に東京ビッグサイトで開かれた「テロ対策特殊装備展(SEECAT)’24」に警察など法執行機関向けの偵察ドローンを出展した。
同社は、警察など法執行機関向けのテーザー銃やボディカメラのトップメーカー。今回のSEECATでは、立てこもりなどの危険な状況で、室内を偵察できる飛行型と地上走行型のドローンを出展した。
飛行型偵察ドローンは「ロキ」(空飛ぶ靴を持つといういたずら好きの神)、地上走行型偵察ドローンは「シギュン」(ロキの妻)といずれも北欧神話から名付けられている。
「ロキ」はパッテリーを含めた重量は約600グラム。飛行時間は約15分で150メートル先から鮮明な映像を送ることができる。また機体下部に、照明やサイレン、煙幕弾発射装置、テーザー銃など作戦用途に応じた装備を装着できる。
一方「シギュン」は4輪走行で約1時間活動できる。1メートル程度の高さから落下しても壊れることはなく、映像を送り続ける。
同社のドローンの大きな特徴は映像伝送の電波にアナログ波を採用したこと。アナログ波は減衰があってもデジタル波のようにいきなり映像が消えることはない。偵察活動をする時、実際面で役立つことも多いと同社は説明する。また、映像はオペレーターのほか、現場指揮官が持つ端末にも送ることができ、部隊全体の効果的な活動実施に貢献するという。
すでにアメリカでは警察のSWATやFBIなどに納入され、アジアではシンガポールの警察でも使用されているという。
同社の日本担当者は「警察の特殊部隊などの利用を想定しているが、原発など人が入れない現場でも使用してほしい」と話している。
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