模型用エンジンのトップシェアを誇る小川精機は、固定翼機や回転翼機のUAVエンジンやブラシレスモーター等さまざまな製品を取り扱う「O.S.PROFESSIONAL」ブランドとして出展。レンジエクステンダーの第2弾となる「GT60REU」(開発中)や固定翼機用エンジンなどを展示し注目を集めた。
「レンジエクステンダー」で長時間飛行が可能に 生産性を大幅に向上させる
バッテリーとモーターで飛行するドローンは、航続時間が短いのが課題だ。広域エリアの撮影や精密な測量等を行う場合は、あらかじめ充電したバッテリーをいくつも用意し、バッテリーが切れるたびに作業を中断し、交換しなければならない。そんな課題を解決するのがエンジンで発電しながらバッテリーに充電する“ハイブリッドドローン”で、さまざまなメーカーで開発が進められている。小川精機では、そうしたハイブリッドドローン用のレンジエクステンダーを開発・製品化を進めている。
レンジエクステンダーは、混合ガソリンを動力源としたエンジンによって発電を行うもので、エンジンとスターター、発電機を一体にしながらもコンパクトな設計としている。同ブースに展示されていたのは、すでに製品化された1kW発電能力のある「GT33REU」と開発中の2kW発電能力のある「GT60REU」だ。GT33REUは、2020年10月に行われた実証実験で連続11時間の飛行を達成し話題を呼んだ。製品化され、アミューズワンセルフのハイブリッドドローン「GLOW.H」に採用されるなど、ドローンメーカーから注目されている。GT60REUは同社のレンジエクステンダーの第2弾となるもので、ドローン搭載機材にさらなる余裕と多様性をもたらすという。発売は2022年3月を予定しているとのことだ。
ドローンの滞空時間が延びるということは、広域なエリアの撮影や測量、運搬作業などの生産性が大幅に向上することにつながり、ドローンのさらなる用途拡大、導入拡大につながる起爆剤となるだろう。
その他、固定翼機用UAVエンジン、回転翼機用UAVエンジンが多数展示されていた。
1936年の創業以来、世界トップシェアを誇る模型エンジンメーカーのノウハウをもとに信頼のジャパンブランド「O.S.PROFESSIONAL」として、今後も最新テクノロジーと職人技を融合し、革新的な製品を届けていくとしている。