DJIは、2026年10月14日、ドローンドック「DJI Dock 4」を発売した。従来は30分を要していた充電時間に対し25秒でドローンのバッテリーを自動交換し、フライト間の再出動時間を大幅に短縮する。

 新型エンタープライズドローン「DJI Matrice 5TD」は、広角カメラと赤外線カメラ、ミリ波レーダー、LiDAR、そしてAIを活用した17種類の物体をリアルタイム検知する機能を備え、昼夜を問わず飛行が可能。「DJI O4 グラウンドステーション」と組み合わせることでドローンをより高い位置から展開でき、遮蔽物の多い環境でも安定した通信を確保する。

写真:「DJI Dock 4」、ドックの上を飛行する「DJI Matrice 5TD」

 DJI Matrice 5TDの最大速度は21m/s。専用の映像伝送トポロジーにより、ドローンからクラウドまでの遅延を最大160msに抑え、前世代から約32%低減している。低遅延のライブ映像伝送と高速データ転送によって、リアルタイムの状況把握を支援する。

 望遠映像、赤外線映像、レーザー測距、フルカラーナイトビジョンを備え、1,200万画素で最大10cmの空中測量精度を実現。複数のセンサーを備えることで、機体を交換することなく多様な場面に対応する。最大59分の飛行時間により、いちどの離陸で広い範囲をカバーする。

写真:Matrice 5TD

【主な撮影機能】

  • 11倍望遠
    252mm相当の焦点距離を備え、400m先の細部や100m先の送電線上のピンレベルの欠陥を捉える。
  • 赤外線カメラ
    UHRモードでは最大2560×2048の解像度で過熱や損傷した碍子を可視化し、夜間には2K録画と32倍ズームに対応する。
  • 融合モード
    可視光と赤外映像をエッジ融合モードまたはオーバーレイ融合モードで融合することで、1つのフレーム内に構造の輪郭と熱分布を同時に取得。
  • 夜間性能
    スポットライトを使わず4K高フレームレートのナイトビジョンでフルカラー画像を撮影。NIR補助ライトとも連携し、白黒のナイトビジョンが可能。
  • 3kmレーザー測距
    送電線点検や救助活動、山火事の規模推定などのため、映像に距離データとピンポイント座標をオーバーレイ表示する。
写真:Matrice 5TD (スピーカー、スポットライト)

 3方向のミリ波レーダーと回転式LiDAR、6方向視覚検知システムが連携することで正確な障害物検知を実現。送電線を含む細い障害物を夜間でも検知する。6基の高解像度・低照度対応魚眼センサーによるフルカラー6方向検知により、夜間の都市部でも障害物を認識する。O4 グラウンドステーションと組み合わせることでMatrice 5TDの信号を延長でき、高層ビルや変電設備の壁など障害物の多い環境でも出動が可能だ。

 Dock 4は、-40°Cから50°Cまでの温度環境に対応する。寒冷環境ではドックが自動でバッテリーを予熱し、高温時には空調機能を稼働する。

写真:雨の中の「DJI Dock 4」

 Matrice 5TDは、最大12m/sの風速下での離着陸・運用が可能。ドローンの帰還中に風速が急上昇した場合でも安全に帰還する。スピーカーやスポットライト、パラシュートなどのアクセサリーや最大450gまでのペイロードを組み合わせて搭載でき、カスタマイズ可能な内蔵警告灯は警備パトロール中に起動できる。

 機体に搭載したオンボードAIは、車両やボート、動物など、17種類の物体をリアルタイム検知。DJI FlightHub 2のバーチャルコクピットで、テキストや画像を通じて特定の物体を検索できる。異常検知時にアラートを出し、スナップショット撮影や録画、追跡、ホバリングなどのアクションを自動実行するほか、ライブ映像に対してリアルタイムのAI検知を実行することも可能だ。

 飛行停止システム(FTS)は、操作中のドローンのプロペラを手動停止でき、機体がジオケージング境界を越えた場合は自動で作動し、飛行を即座に終了させる。

▼ドローンドック「DJI Dock 4」
https://enterprise.dji.com/dock-4

写真:閉じた状態の「DJI Dock 4」
写真:上部が開いた状態の「DJI Dock 4」
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