日本郵船は、2026年2月5日、Oceanic Constellations(オーシャニック・コンステレーションズ、以下OC社)の実施する第三者割当増資に対し出資を行った。この出資金は、小型水上ドローン船(USV)の量産体制構築などに活用される予定だ。

 海洋スタートアップ企業のOC社は、多数のUSVを海洋上に配置し、海洋通信ネットワーク制御、エネルギーマネージメントを融合した群制御技術を実装することで、USVコンステレーションプログラム「海の衛星群」を構築し、広範囲な海洋監視等のサービス展開を目指している。

写真:海に浮かぶUSV
海に浮かぶUSV(OC社提供)

 OC社は、数年内のUSV量産体制の構築を目指している。USVの量産と社会実装は、海洋監視・防災・通信といった社会課題の解決に寄与する新たな海洋インフラを創出し、海事産業全体の競争力強化につながるとしている。同社はUSV技術だけでなく、その運用に必要となる海洋環境を再現する統合環境シミュレーション技術にも強みを持つ。

 これらの技術は、日本郵船が宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙戦略基金事業として採択を受けている再使用型ロケットの洋上回収システム開発でも実現性や精度向上などの検証に活用できるとして、2025年12月に両社は「宇宙戦略基金事業における統合シミュレーションのソフトウェア開発および統合シミュレーションを活用したシナリオ検証に係る業務委託契約」を締結している。2025年10月には日本郵船グループの京浜ドックもOC社と共同実証契約を締結するなど、グループ全体で関係強化を図っており、協業により技術的知見を獲得し、海洋・宇宙領域の事業基盤の強化に取り組む。今回の出資によってOC社と連携を強め、宇宙事業開発を加速させるとともに、海洋の社会課題解決を目指す方針だ。

写真:京浜ドックで組み立て中のUSV
京浜ドックで組み立て中のUSV