2025年12月23日、DG Daiwa Ventures(以下、DGDV)は、蚊の問題を解決するマイクロドローンシステムを提供する米国のTornyolへ、アクセラレータープログラムY Combinatorにて出資したことを発表した。

写真:マイクロドローン(赤、黒、黄)

 蚊はマラリアやデング熱、ジカ熱などを媒介し、公衆衛生上の脅威であり続けてきた。世界人口の約半数にあたる40億人がデング熱のリスクにさらされているが、従来の殺虫剤散布などは環境負荷が高く、費用対効果も低いという課題があった。

 Tornyolの自律型マイクロドローンシステムは、特定のエリアを24時間体制でパトロールし、蚊を物理的に迎撃・粉砕する。同社は、スマートフォンに使われるマイクや駐車支援に使われるセンサーなどの既製部品とデジタル信号処理を組み合わせることで、高性能な蚊の駆除装置を開発した。同システムは「Set it and forget it」をコンセプトとしており、ドローンは自律的に蚊を駆除した後にベースステーションに戻って再充電を行うため、ユーザーが手動で操作する必要がない。

 Tornyolの技術は、蚊の翼の拍動から生じるマイクロドップラー署名をリアルタイムで解析することで、蚊の種類や位置を正確に特定する。ターゲットを認識すると独自の制御アルゴリズムに従って高速で接近し、プロペラで蚊を粉砕する。10機のドローンで1km²の蚊を根絶し、駆除コストを従来の100分の1に削減する。

 現在、米国のアーリーアダプター向けのプレオーダーを開始しており、今後は政府機関やNGOとも連携し、マラリア流行地域などへの応用も計画している。

Tornyol - Micro-drone that kills mosquitoes