2026年5月20日、旭建設と扶和ドローンは、2026年5月14日と15日の2日間にわたり、建設現場における「次世代ドローンによる完全自動化・自律飛行」の実証実験を行い、成功したと発表した。建設現場の無人化・自動化に向けて、DJI社製ドローンポートを活用し、スケジュール飛行から自動離着陸、3次元測量・点群化までの完全自動化フローを完了させた。

写真:全天候型ドローンステーション「Dock3」
全天候型ドローンステーション「Dock3」
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ドローンが自動飛行する様子

 建設業界では、慢性的な人手不足や高齢化が課題となっており、ドローンやICT建機を活用した生産性向上が求められている。旭建設は、2025年12月に衛星通信Starlinkを活用したドローンの遠隔手動操縦に成功し、移動時間削減などの有効性を確認した。今回の実証実験では扶和ドローンと共同で、ドローンポートを活用した完全自動化・自律飛行を検証し、日常的な現場管理の完全無人化システムの確立を目指す。

 実証実験では、永田工区道路改良工事現場にドローンステーション「Dock3」を設置し、以下の3つ項目でシステムが正常に稼働し、本社からボタン一つで現場管理が行えるかを実証した。旭建設が宮崎県日向市の本社から遠隔統合管理し、扶和ドローンが技術支援・データ解析を担当した。

  • 設定時間での自動運航(安全パトロール)の確立
     あらかじめ設定された時間に現場のドローンが自動で離陸。事前に組まれたルートを自動巡回し、現場の安全確認映像を本社に配信後、自動帰還することに成功した。
  • 3次元空撮測量(日々の出来形確認)の完全自動化
     自動離陸、自動巡回によって空撮・測量を行い、取得したデータを旭建設本社のDXルームへシームレスにクラウド共有。日々の進捗管理や土量計算に必要な3次元点群モデルを45分で自動生成するフローを確立した。
  • 遠隔手動操縦へのシームレスな切り替え
     自動飛行中に異常が発生したという想定のもと、自動航行から本社スタッフ(有資格者)による「遠隔手動操縦」へ即座に介入・切り替えを実施。現場の特定箇所を詳細確認し、手動で安全にポートへ帰還させるフェイルセーフ機能の有効性を確認した。
写真:ノートPCで設定を行う様子
飛行プログラム設定
写真:ドローンポートから離陸するドローン
設定された時間に自動離陸
写真:ドローンの飛行ルートなどが表示された画面
自動巡行・自律飛行
写真:2人のスタッフがモニターを確認する様子
本社DXルームから自動巡行を確認する様子
写真:工事現場の3次元点群データ
自動生成された3次元点群データ

 このシステムを確立することで、複数の現場のドローンを本社から一括管理する完全遠隔・自動化施工管理が可能になる。日常的な土木建設現場の管理だけでなく、中山間地域のダム管理・道路維持、海岸の浸食点検、そして地震・災害発生時の広範囲かつ迅速な被災状況確認への応用展開も見込まれる。

 今回の実証実験の成功を受けて、2026年6月に現場見学会を開催する予定だ。

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