2025年12月8日、日研トータルソーシングは、「ドローン測量BPOサービス」を開始したと発表した。

写真:プロポを操作するスタッフ
写真:飛行するドローン

 国土交通省の発表では、建設業の技能者のうち60歳以上の割合は約4分の1を占め、29歳以下は全体の約12%にとどまっている(2025年9月1日時点)。建設業界では熟練技術者の高齢化と若手人材の不足が深刻化しており、技術継承が困難となっている。特に測量業務は時間と人員を要する上、精度や安全面に課題があった。

 こうした背景を踏まえ、日研トータルソーシングは若手人材の採用・育成に積極的に取り組むとともに、建設業界のDXを推進するため、ドローンを活用した測量業務の受託サービスを開始した。ドローンを用いた測量は、広範囲かつ高精度な地形データを短時間で取得でき、現場作業の効率化と安全性を向上させる。このサービスにより、建設コンサルタントや測量・施工会社などが本来の中核業務に専念できる環境を整え、人材不足の解消とICT施工推進を通じて、建設業界の持続可能な成長を支援する。

 同社は今後、出来形管理や測量計画の立案支援など、施工前後の工程に関わる付加価値業務にも対応範囲を拡大するとしている。また、ドローン点検業務も視野に入れ、安全・生産性の向上を目指した体制の構築を図る。測量やCAD、ドローン操縦など複数業務を横断的に担う人材の育成にも注力し、資格取得を支援する社内制度や学習環境の整備に取り組む方針だ。

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