2025年10月17日、シリコンバレー発のスタートアップのMODEは、KDDIスマートドローンが提供するドローンポートを活用した遠隔運航サービスにおいて、現場特化型AIアプリケーション「BizStack」との連携を開始すると発表した。

 両社は2025年5月に業務提携を発表しており、この取り組みはドローンによる現場運用の効率化と、取得データの利活用促進を目的としている。

 BizStackは、現場の“今”をAIが理解し、対話形式で業務をサポートする現場特化型のAIアプリケーション。建設・製造・物流などの人手不足や属人化といった課題に対し、センサーやカメラなどから取得するリアルタイムデータをもとに、生成AIが自然言語で状況を報告し、作業判断を支援する。事前トレーニングやITスキルが不要で、チャット形式で直感的に使用できるため、多くの現場で導入が進んでいるという。

BizStackの概要図

 建設業界では、人材不足や高齢化、働き方改革の遅れといった構造的課題が深刻化している。こうした中、ドローンやAI、IoTを活用したDXの取り組みは社会実装フェーズへと移行しており、持続可能な現場運営のための現実的な解決策として注目されている。

 KDDIスマートドローンのドローンポートを活用したBizStackが連携することで、ドローンで撮影した画像・映像データを自動的にエリアや日時ごとに整理・格納する仕組みを実現した。

  • ドローンやセンサー、外部システムからの多様なデータをBizStack上で一元管理
  • 遠隔地からPCやスマートフォンで必要なデータを即時に確認可能
  • BizStackのAIアシスタント機能により、チャット形式で直感的にデータにアクセス
  • ドローン飛行開始時にはリアルタイム映像の確認も可能

※データ呼び出し機能は年内リリース予定。
※リアルタイム映像の確認機能は年内にβ版をリリース予定。

 この仕組みにより、現地へ足を運ばずに必要な情報を即時に取得・活用できる環境が整い、ドローン運用の効率化と省人化が進展することが期待される。

データの一元管理イメージイラスト
BizStackを使った多様なデータの一元管理イメージ

 KDDIスマートドローンが提供するドローンポートを活用した遠隔運航サービスは、ドローンの所有・メンテナンスから、パイロットの育成、飛行許可申請、日々の飛行、撮影データの管理まで、ドローン運用に関わる手間を包括的に委託できる。これまでに約7,400回以上の飛行実績を有しており、特に建設現場での効率的な進捗管理に活用されている。

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