2025年10月14日、NSWは、台湾の工業技術研究院(以下、ITRI)と共同で、台湾でのスマート農業向け自律走行ロボットの実証実験を2025年11月19日に実施すると発表した。
NSWは2024年10月にITRIと協業に向けた覚書(MoU)を締結し、ハードウェア(ITRI)とソフトウェア(NSW)という両社の技術を生かしたスマート農業向け自律走行ロボットの開発に取り組んできた。両社は、ロボット車体の製作、ナビゲーションシステム開発、全体のシステム統合といったコア技術の開発に注力し、2025年7月に青森県で実証実験を実施した。ロボットは温室内を自律走行し、正確な薬剤(肥料)散布や環境モニタリングを行い、省力化や農作業の効率向上に寄与する可能性を示した。実証実験を通じて耐候性と安定性を確認し、今後の展開に向けたデータを取得している。
2025年11月に台湾で行う実証実験では、異なる環境や作物条件でのテストを通じてシステム設計を継続的に最適化し、国をまたいだデータのフィードバックにより農業ロボットの実用化を進める。
NSWの農業デジタル化推進や市場活用の強みとITRIが得意とするロボット開発技術を合わせることで、相乗効果の創出につなげたい考えだ。
青森県での実証実験結果と台湾で開始する実証実験は、将来的にAIも活用したスマート農業向けロボットの実用化に向けた重要なモデルケースになるとしている。
