ヤマハ発動機の産業用無人ヘリコプター「FAZER R」シリーズの5機種は、2025年9月12日付で、国土交通省の第二種型式認証を取得した。エンジン駆動モデル、農業用途製品として初めての型式認証取得となる。
型式認証を受けた無人航空機は、個別の機体について行う機体認証の検査の全部または一部を省略することができるため、ユーザーが機体認証を取得する際の申請手続きが大幅に緩和される。また、型式認証・機体認証の取得によって、飛行の許可・承認申請時に必要な確認事項の記載や追加基準への適合性を示す書類の添付を一部省略することができ、飛行の許可・承認を取得するユーザーの負荷軽減が期待される。
【型式認証の取得機種】
- FAZER R
産業用無人ヘリコプターのベースモデル。 - FAZER R AP
農薬散布など主に農業向けのオートパイロット機能を搭載。 - FAZER R G2
FAZER Rをベースにしたマルチソリューションモデル。長距離飛行が可能な「衛星通信仕様」や資材運搬に特化した「大型ローター仕様」など。 - OEMモデル 2機種
2022年12月より開始された無人航空機の型式認証制度は、特定飛行を目的とする無人航空機の強度、構造、性能について、設計や製造過程が国土交通省の定めた安全基準、均一性基準に適合するかを検査することで安全性と均一性を確保するもの。当初は電動ドローンを中心とした制度であったが、2024年の改正によりエンジン駆動モデルの項目が追加された。これを受けヤマハ発動機は、約1年の審査を経てFAZER Rシリーズ5機種で型式認証を取得した。