2025年10月2日、日本気象は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する「航空イノベーションチャレンジ」で2024年度にフィジビリティスタディ(実現可能性調査)フェーズとして採択された研究テーマ「リモートセンシング装置と気象観測ドローンによる次世代空モビリティ安全航行のための空域監視システムの開発と気象予報高精度化」が、社会実装の可能性が高い案件として研究フェーズに移行し、共同研究を開始すると発表した。
空飛ぶクルマや物流ドローンなどの次世代空モビリティは、従来の航空機に比べて低い高度を飛行するため、地形の影響を受けやすい局地的な降水や突風、霧などの気象現象が安全運航の課題となっている。一方、現在の気象観測網は低高度の空域を十分にカバーできておらず、特にビル街や山間部などの複雑な地形上空での気象観測網の構築や、気象予測の精度向上が求められている。
この研究では、次世代空モビリティの安全な運航を支える「空域監視システム」の社会実装を目的に、リモートセンシング技術を活用したドップラーライダーや気象観測ドローンを用いて、低高度の空域を詳細に監視するインフラの構築と、観測データを活用したより高精度な気象予測の実現を目指す。
