2025年8月1日、日本気象は、大阪・関西万博において空飛ぶクルマのデモフライトが本格化することを受けて、ウェブ上でリアルタイムに3次元の風の情報を確認することができる風況モニタリングシステムを強化したことを発表した。同社は、大阪・関西万博での空飛ぶクルマ等の運航を支援するため、万博会場周辺の風況を観測・提供している。
大阪・関西万博では、未来社会の実験場というコンセプトのもと、空飛ぶクルマのデモフライトや、数千機規模のドローンによるエンターテイメントショーが行われている。これらの機体は従来の航空機に比べて小型・軽量で、ビル風や海風といった地上付近の局地的な風の影響を強く受けるため、ピンポイントで高精度な風の予測が必要である。
日本気象は、万博開幕前から万博会場と舞洲に風況観測機器ドップラーライダーを設置し、会場上空の風を観測・提供してきた。7月より万博会場で空飛ぶクルマのデモフライトが本格化されるにあたり、同社は運航事業者との協議を重ね、実際の運航シーンで求められるニーズをもとにシステムをアップデートした。
今回のシステム強化内容
- ウェブ風況モニタリングシステムの強化
リアルタイムの風の情報をウェブ上で確認することができる風況モニタリングシステムについて、会場上空の鉛直方向の風況情報に加えて、舞洲で観測している会場周辺の水平方向の風況情報を追加した。新システムでは、運航事業者が活用しやすいUIを採用しており、水平・上下方向の風向と風速を10分ごとに更新し、過去にさかのぼって情報を確認することもできる。 - 気象予測情報の追加
リアルタイムの観測情報に加え、翌々日までの上空50、100、150mの風向・風速・気温の予測情報を追加した。運航計画の策定など、事前の判断にも貢献する。
