2025年8月27日、IHIと静岡県は、屋上設置型離着陸場の実現を目指し、次世代エアモビリティの社会実装を推進することを目的に、次世代エアモビリティ(eVTOL)の社会実装に向けた連携協定を締結した。

写真:締結式の様子。横並びの4人、中央の2人はそれぞれ協定書を手にしている
(左から)IHI運搬機械 代表取締役社長 赤松真生氏、IHI常務執行役員 産業システム・汎用機械事業領域長 二瓶清氏、静岡県知事 鈴木康友氏、静岡県 企画部デジタル戦略部長 田中宣幸氏

 静岡県で策定された「次世代エアモビリティ(eVTOL)導入促進ロードマップ」(2024年12月)では、「ユースケース(用途)別社会実装の促進」と「関連産業の振興」の両輪でプロジェクトを推進し、2027年度の商用運航開始を目指すことが示されている。この中で、環境整備に関する取り組み目標として、2029年度までの屋上設置型離着陸場の利用開始を掲げている。

 IHIグループのIHI運搬機械は、2019年にドローンから自動運転モビリティへ荷物を無人で受け渡す物流ドローンポートを開発。以後、ドローンによる輸送ビジネスや、都市部の屋上階を活用した次世代エアモビリティ向け離着陸場など、新たなエアモビリティの社会実装に向け、検討を重ねている。

 こうした次世代エアモビリティの離着陸場を構想するIHI運搬機械の展望が、静岡県の次世代エアモビリティの社会実装イメージと一致したことから協定の締結に至った。

【連携事項】

  • 離着陸場の整備・運用に係る課題抽出
  • 離着陸場における機体の運航プロセスの検証
  • 離着陸場に関する新たな制度・ルールづくりに向けた取り組み
  • 協定に基づく地域振興および産業振興
  • 協定の目的を達成するために必要な事項
イラスト:屋上設置型次世代エアモビリティ(eVTOL)の離着陸場
屋上設置型次世代エアモビリティ(eVTOL)離着陸場イメージ