2025年8月19日、エアモビリティ社は、eVTOL(電動垂直離着陸機)開発を手掛けるドイツのLiliumの資産取得および再建に関して、eVTOL運航やバーティポート運営を計画するオランダのAmbitious Air Mobility Group(以下、AAMG)と、戦略的パートナーシップを構築したと発表した。
空飛ぶクルマの日本での生産および販売機会を視野に入れており、両社は今後Liliumの再建を進め、アジア太平洋地域でのeVTOL市場拡大を推進するとしている。
Liliumの機体は6人乗りのeVTOLジェット機で、高効率・低騒音設計・高密度バッテリーという特徴を持つ。想定最大航続距離は250km(約155マイル)で、都市間移動に適したスペック。短距離通勤型eVTOLとは異なる市場(地域間移動)にポジショニングされており、日本や欧州など中規模都市が多い国での導入に強みを発揮する可能性がある。
各社コメント
エアモビリティ代表取締役社長&CEO 浅井尚氏
今回の取り組みは、人やモノの移動のあり方を根本から変革することでQOLの向上に貢献するという私たちのビジョンにとっても重要なマイルストーンです。AAMG社との提携によりLilium社の再建に取り組むことで、最先端のeVTOL技術を日本に導入し、日本国内での開発・生産の可能性をも追求いたします。これにより日本国内の産業発展に貢献し、高付加価値の雇用を創出できるものと期待しております。さらに先進的な交通インフラにこの技術を統合していきたいとも考えております。
Ambitious Air Mobility Group CEO Robert J Kamp氏
この協業は単なる取引ではなく、クリーンかつハイパフォーマンスな航空産業の未来に向けた共通ビジョンの体現です。AirMobility Inc.を戦略パートナーに迎え、Liliumの先進技術をヨーロッパのみならず、アジア太平洋地域全体へと展開するための基盤を構築していきます。当社は今後、本パートナーシップを通じて日本国内の製造業、行政機関、インフラ事業者との協業を模索し、日本における次世代モビリティの中核拠点の構築を目指します。eVTOL市場の世界的な加速が進む中、当社は引き続き、様々な企業との戦略的パートナーシップの構築、新たなサプライチェーンの形成、そして持続可能な航空技術の実装を通じて、都市間・都市内の新たな移動手段の創出に貢献してまいります。
