2025年7月1日、ブルーイノベーションは、台湾のドローンメーカーAeroprobingと、ドローンを活用したソリューションの海外販売に関する覚書(MOU)を締結したことを発表した。両社は日本国内と海外市場でのドローンを活用したソリューション販売体制の強化を図り、事業成長を目指す。
日本と台湾はドローン関連技術で高い評価を受けており、市場拡大が期待されている。これまで両社は主にそれぞれの国内市場に注力してきたが、国際的な需要の高まりを受け、より広範な顧客層への展開が急務となっている。
また近年、中国政府がドローン関連部品の輸出を制限する動きを見せており、世界のドローンメーカーは供給網の再構築を迫られている。
Aeroprobingは、AIやドローンハードウェアの開発に特化した台湾企業であり、東南アジア市場を中心に建設、農業、物流分野で豊富な実績を持つ。最近、日本法人を設立し、製品開発から販売・サポートまでを一貫して担い、日本市場でも展開している。
ブルーイノベーションは、複数のドローンやロボットを遠隔・統合管理する自社開発のプラットフォーム「Blue Earth Platform(BEP)」を軸に、社会インフラ、自治体、企業に向けたドローンDXソリューションを幅広く提供している。
今回のMOUに基づき、Aeroprobingは、製造・販売・メンテナンス・アフターサポートまで製品供給の中核を担い、ブルーイノベーションはAeroprobingの製品とBEPを接続し、ドローンを活用したソリューションを開発して、グローバルな顧客のニーズに応える統合型ソリューションを海外に販売展開する。
今後、インフラ点検や災害対応、物流など、さまざまな分野での事業展開を視野に入れ、海外市場における競争力を高める方針だ。
代表コメント
ブルーイノベーション 代表取締役社長 熊田貴之氏
この度、ドローンの高い技術力を持つAeroprobing社と海外販売に関するMOUを締結できたことを大変嬉しく思います。グローバル市場におけるドローン需要の高まりに対し、当社のプラットフォーム技術とAeroprobing社の高性能ドローンを組み合わせることで、より多くの国や地域の課題解決に貢献できると確信しています。両社の協業を通じて、アジア発のグローバルスタンダードを確立してまいります。
Aeroprobing CEO Lance Kao氏
ブルーイノベーション社と提携し、ドローンシステムの海外市場拡大に貢献できることを光栄に思います。ブルーイノベーション社との協業開始以来、ドローン業界における同社の指導的地位と市場における成功基準を明確に理解しています。弊社は、高い自己要求水準をもってブルーイノベーション社と協業しています。このような国境を越えた協業を通じて、日本企業の自己要求の姿勢を学ぶことができ、弊社の技術研鑽と製品の成熟度向上につながると考えています。近い将来、両社の協力は必ずや強力な連携となり、アジアのドローン市場に成功事例をもたらすと確信しています。