2025年5月26日、長大とSkyDriveは、SkyDriveが開発する空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」1機をプレオーダーすることで合意した。
長大はインフラ分野での経験を生かし、2020年頃から空飛ぶクルマプロジェクトに取り組んでいる。これまでに複数の自治体や企業と連携し、空飛ぶクルマに関する導入可能性調査・検討、実証飛行を行ってきた。既存のインフラ分野と航空分野を融合した社会の創造を目指し、空飛ぶクルマの機体保有を決めた。
長大は空飛ぶクルマの実用化を見据え、コンサルティング業務の拡大だけでなく空飛ぶクルマ運営事業への展開を目指す。空飛ぶクルマ開発に取り組むSkyDriveは、2025年4月に大阪・関西万博で公開フライトを行い、夏頃にも2地点間または周回での飛行を予定している。
両社は2022年6月より協業を開始し、長大のインフラ分野での経験とSkyDriveが有する機体や運航に関する知見により、離着陸場整備に向けた検討を共同で進めている。また2025年度には、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)、長大、SkyDriveの3社でポスト万博を見据え、大阪市の森之宮エリアで空飛ぶクルマの社会実装に向けた環境調査等を開始し、安全な運航と騒音に配慮した離着陸場整備の実現に取り組んでいる。
今回プレオーダーした機体は連携先での事業展開に活用していく予定で、観光促進、都市間・地域間の移動、物資搬送など、多様なニーズに対応できるユースケースを検討している。
今回のプレオーダー合意により、機体導入や離着陸場の整備を含めた社会実装の準備が加速し、地域課題の解決や新たなモビリティの創出に貢献していくことが期待される。
【長大とSkyDriveの協働実績】
| 2022年6月 | SkyDrive、長大、大林組とともに「空飛ぶクルマ」離着陸場モデルの設計プロジェクト始動 SkyDriveプレスリリース:https://skydrive2020.com/archives/13678 |
| 2023年11月 | 長大とサポーター契約を締結~空飛ぶクルマの離着陸場の具体的な検討を開始~ SkyDriveプレスリリース:https://skydrive2020.com/archives/40148 |
| 2024年度 | あいちモビリティイノベーションプロジェクト「空と道がつながる愛知モデル2030」空飛ぶクルマの普及に向けたビジネスモデルの構築及び社会実装初期の離着陸場整備に係る調査等業務 長大プレスリリース:https://www.chodai.co.jp/news/2024/07/015287.html |
| 2025年度 | ポスト万博の大阪エリアでの空飛ぶクルマの社会実装に向けた環境調査 大阪府公開資料:https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/101919/saitakujigyou_ichiran.pdf 長大プレスリリース:https://www.chodai.co.jp/news/2025/05/015487.html |
両社代表コメント
長大 代表取締役社長 野本昌弘氏
SkyDrive様との機体のプレオーダーを締結できましたことを非常にうれしく思います。当社は、建設コンサルタントとして半世紀以上にわたり成長してきましたが、この10年、15年は新しい事業にも取り組んでまいりました。その中の一つが空飛ぶクルマ事業です。2022年にSkyDrive様と協業を開始し、これまで地方での空飛ぶクルマの実証実験もさせていただきました。そういった実績、経験も踏まえ、様々な自治体から支援業務、設計調査業務を多く受注しております。さらに、この2、3年で空飛ぶクルマの動きが加速すると予想されます。当社は建設コンサルタントとして、観光事業、地域の活性化、さらには災害対応にもこの機体を活かして支援できるのではないかと考えています。また、当社は海外においても東南アジアを中心に事業を行っておりますので、海外も含めてSkyDrive様や民間企業と連携を深めていければとも思っています。
SkyDrive 代表取締役CEO 福澤知浩氏
2022年から長大様と協業し、両者で離着陸場設置の検討や自治体の調査業務などで検討を重ねてまいりました。そしてこの度長大様にプレオーダーしていただき、大変うれしく思っています。SkyDriveとしては国内で4事例目のプレオーダーで、建設コンサルタントという新たな業種の長大様が加わったことで、国内での実用化に向けて一歩前進しました。さまざまな自治体や企業のコンサルティング業務を担い実績のある長大様と協力して、「空飛ぶクルマ」の社会実装の早期実現を目指していきます。
