中央開発は、同社の魚群探知機を用いた水中の3Dマッピング技術「Nソナー」が、2025年4月10日、国⼟交通省の「橋梁・トンネルの点検⽀援技術性能カタログ(令和7(2025)年4月版)」に登録されたことを発表した。

 点検支援技術性能カタログとは、2019年に国土交通省が策定した取り組みで、道路構造物の点検の効率化・高度化を推進するため、点検に活用可能な技術をとりまとめたもの。点検支援技術性能カタログに掲載されたことで、Nソナーの河川分野における適用性が認められたこととなる。

写真:水上を航行するNソナー
Nソナーを用いた自動航行による3Dマッピングの様子

 Nソナーは、水面下や水中の状況を可視化する調査手法として、2018年に中央開発が考案した独自技術。河川・ダム・貯水池など多様な水域で活用することができ、水域全体の3D地形モデル(DEM:数値標高モデル)をはじめ、底質区分図や超音波エコー等の成果を提供する。この技術を活用することで、河床構造物や橋脚基礎部の洗掘状況、水面下の護岸の浸食状況、水門・樋門等の横断工作物の洗掘状況等を安価で短期間に可視化できる。

 開発当初は有人航行を想定して運用していたが、点検⽀援技術性能カタログへの掲載に併せ、無人船舶による自動航行機能と遠隔操縦機能を実装した。自動航行機能は、あらかじめ設定したルートに沿って無人船を移動させ、航路上の点群を取得する。遠隔操縦機能により、スマートフォン等を用いて船舶を操縦できる。

写真:水面を航行する無人船舶
無人船舶の自動航行の様子
写真:スマートフォン用アプリで操縦する様子
スマートフォン用アプリを用いた遠隔操縦
Nソナーの作業手順(測線設定、現地調査準備、データ収録、データ処理、結果まとめ)
Nソナーによる作業手順

【Nソナーの登録情報】

点検支援技術の分類計測・モニタリング技術
技術番号BR030070-V0025
技術名魚群探知機を用いた橋梁基礎の洗掘計測技術「Nソナー」