NTTドコモ(以下、ドコモ)とNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、2025年3月3日から「能登HAPSパートナープログラム」を始動し、パートナー企業の募集を開始する。石川県能登をフィールドにHAPSを活用したソリューションや、さまざまなユースケースの創出を目指す。2024年11月に石川県と締結した包括連携協定における取り組みの一環となる。

 HAPS(High-Altitude Platform Station)は、地上約20km上空の成層圏を数日~数か月の長期間にわたり無着陸で飛行する無人飛行体。中継器などを搭載することで直径100~200km程度をエリア化する(機体設計により変動)。従来エリア化が困難であった空や海上、採算性の観点からエリア化されていなかった過疎・中山間地域なども対象とすることが検討されている。

 このプログラムでは、ドコモとNTT Comが、参画する企業や自治体、学術機関などとともに、HAPSの特徴である「スマートフォンやIoT機器との直接通信・高速大容量・低遅延」を生かしたビジネスモデルやソリューションの検討、実証実験を行う。2028年度以降に予定している石川県でのHAPS商用飛行時に、検討したソリューションを実装し、通信の強靭化や産業振興に貢献する。

概要図
能登HAPSパートナープログラムの全体像

【各社役割】

ドコモ・HAPS、その他NTN(※1)サービスのネットワーク提供
・プログラム企画
NTT Com・プログラム企画・運営

※1 NTN(Non-Terrestrial Network):衛星、HAPS、ドローンなどの多様な通信プラットフォームを介して、地上に限定せず、海、空、宇宙などの異なる空間を多層的につなぐシステム。

 今後、多くの企業・自治体や学術機関などがプログラムに参加することで、HAPSのスマートフォンやIoT機器との直接通信・高速大容量・低遅延という特徴や、NTNソリューションによる通信の強靭化・産業振興を推進するとしている。

「能登HAPSパートナープログラム」概要

 HAPSの特徴である、スマートフォンやIoT機器との直接通信・高速大容量・低遅延を活用したビジネスモデルやソリューションの検討、実証実験を行い、2028年度以降に予定している石川県でのHAPS商用飛行時に、検討したソリューションを実装し、通信強靭化や産業振興に貢献することを目的とする。

【提供開始日】
2025年3月3日(月)

【応募サイト】
https://www.docomo.ne.jp/area/nwpr/ntn/

【プログラム内容(予定)】

  • HAPSなどNTNに関する最新情報のリサーチや展開
  • HAPSなどNTNのユースケース検討に向けた勉強会の開催
  • HAPS実証実験の見学会開催
  • HAPSなどNTNを活用したソリューションのアイデアコンテスト開催
  • ワークショップや講演会の開催、展示会への共同出展
  • 産官学連携やマッチングの場の機会創出

【参加予定企業および団体】 (50音順、2025年2月28日時点)

  • EARTHBRAIN
  • エクシオグループ
  • 金沢大学 学術メディア創成センター
  • 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Network Media プロジェクト
  • 国際航業
  • コマツ
  • 情報支援レスキュー隊
  • 情報・システム研究機構 国立情報学研究所
  • 白山
  • 北陸先端科学技術大学院大学
  • ミライト・ワン

※公表に同意した企業・団体のみ掲載。