九電ドローンサービスは、2025年2月2日、「令和6(2024)年度 海の次世代モビリティの利活用に関する実証事業」に採択された「空海ドローンを活用したカモと共存する地域社会づくり」に向けた実証を佐賀県鹿島市で実施した。

写真:海上に双胴船型の水上ドローンを浮かべる様子
海上に投入される水上ドローン(BlueBoat)

 近年、有明海沿岸では、カモによる食害や羽毛混入の影響で、養殖海苔の生産量・生産額が減少している。

 関係自治体や佐賀県有明海漁業協同組合支所、海苔生産者と連携し、これまでの検証でカモの誘導効果が最も高かった水上ドローンを活用して、自動航行によるカモの誘導と羽毛回収を実証フィールド(佐賀県鹿島市箱崎エリア漁場、その周辺海域)で検証した。

実証内容・結果

  • 自動航行
     養殖海苔の漁場において、GPSを搭載した水上ドローンを活用することで、海苔網に衝突せずに自動航行できることを確認した。
    写真:水上を航行するドローン
    自動航行する水上ドローン
  • カモ誘導
     カモ密集エリアにおいて、水上ドローンを接近させることで、漁場にいるカモの集団を別の場所に誘導できることを確認した。
    写真:水上のカモの群れに近づくドローン
    写真:飛び立つカモの群れ
    左:カモに近づく水上ドローン、右:水上ドローンを回避するために飛び立つカモ
  • カモ羽毛の回収
     水上ドローンに取り付けた網により、カモ誘導終了後に羽毛を回収できていることを確認した。
写真:アミにかかった羽毛
水上ドローンが回収した羽毛