藤和那須リゾートは、パーソルビジネスプロセスデザイン、栃木県などの協力のもと、2024年12月21日にドローン配送事業の導入・実用化を目指した「ドローン配送 物流実証事業」を実施した。
当日は那須ハイランドパーク来場者の見学会や、小学生を対象としたドローン体験会なども行った。
車両で移動する場合は大きく迂回しなくてはならない地域で、ドローンを利用することで迅速に配送する。車両移動では約13分、走行距離6.0kmのところ、ドローン配送では約7分、飛行距離2.6kmとなる。
ハザードマップで災害が予想されているエリア上空も飛行させることで、災害時の状況把握、物資輸送の可能性の調査を兼ねた飛行ルートで実証を行った。
藤和那須リゾートは、今後も取り組みを進め、同社が管理運営を行う別荘地の那須ハイランド内にて食品や日用品の迅速な配送を行い、別荘所有者や宿泊者の利便性の向上を図り、環境に優しい持続可能な物流システムの構築を推進し、物流ドライバー不足問題の解決にもつげたい考えだ。
また、空き家対策としてサービスの確立・利用を図り、移住・定住や二地域居住化促進にも貢献する。那須町のBCP運用宣言事業者として災害などの緊急時においても事業を継続し、物資物流の活用を実現するため実績データ収集、課題の抽出を行い、SDGs達成に向けた取り組みを進めるとしている。
今後、配送場所のオペレーターが不要になる仕組みや、規制緩和などへの取り組みなどでの実証を重ね、事業性を高めていく必要がある。具体的には、空の配送ルートの整備や置き配型ドローン、ウインチ型ドローン、ドローンポートの配備などによる運用体制の整備や、グリーン電力などに加えてドローン配送を想定した建屋などでの配送実証や検討が求められる。
例えば、地域公民館の改築時などにドローン配送対応型の建屋への改修、空き地を整備してドローンポートとして開放するなどが考えられる。建設会社などと連携して構築することで、地域活性、買い物困難者への支援体制、物流の人手不足解消に寄与できる社会基盤の構築を加速させていく必要があるとしている。