アルピコホールディングス(以下、アルピコHD)とセイノーラストワンマイル、エアロネクスト、NEXT DELIVERYは、2025年1月31日、新スマート物流の長野県全域への拡大と、新スマート物流を通した地域課題の解決や地域経済の活性化に向けて業務提携を締結した。

 アルピコグループは長野県を中心に交通、観光、流通など広く事業を展開しており、2023年9月に新規事業としてドローン事業を立ち上げている。

 エアロネクストと、セイノーラストワンマイルの親会社セイノーホールディングスは、トラックや軽バン等の陸上配送とドローン輸送を組み合わせ、独自の輸配送管理システムをベースに物流を効率化する新スマート物流SkyHubを、山梨県小菅村、北海道上士幌町など全国9か所で展開している。

 エアロネクストとNEXT DELIVERYは、2024年1月に発生した能登半島地震において、孤立集落・避難所へのドローンによる医薬品の物資輸送を実施。その経験から平時、有事を問わずドローンを活用するフェーズフリー型統合ソリューション構築が必要であり、SkyHubがその基盤になると考えている。

 2023年9月、アルピコグループとNEXT DELIVERYは、茅野市蓼科地区の別荘地エリアにおいて食品・日用品配送サービスの構築を目指し、ネットスーパーと連携したドローン配送の実証実験を実施した。

長野県におけるドローンを活用した新スマート物流の事業展開イメージ図

 4者が連携・協力することで、長野県における2024年問題など平常時の地域の物流ネットワークの強化や買い物弱者対策、災害時の被災地への迅速な物資輸送を可能とするフェーズフリーな地域物流インフラの構築を促進する。

協定の目的・内容

  • 長野県全域における新スマート物流の導入、推進
  • 長野県全域における新スマート物流(買い物支援、共同配送、ドローン配送を含む)の拠点および体制整備
  • SkyHub Emergency Package(フェーズフリー型のSkyHub)の構築と運用

各者役割

4者共通
  • 長野県庁、長野県内の基礎自治体との関係構築全般
アルピコHD
  • 長野県全域における買い物支援、夕食難民対策等、SkyHub TMS(輸配送管理システム)を活用した新スマート物流の実装
  • グループのアセットを活用した共同配送の拠点づくり、インフラ、防災目的の支援物資等の提供
  • グループのアセットを活用した新スマート物流における新サービス開発
セイノーラストワンマイル
  • 長野県全域における物流事業者の取りまとめ、荷物の集約
  • 長野県全域における共同配送の体制づくり
  • SkyHub Emergency Package構築
エアロネクスト・NEXT DELIVERY
  • ドローン運航体制(物流専用ドローンの提供を含む)の構築
  • 全国展開している新スマート物流の運営ノウハウの提供
  • アルピコHDに対するSkyHub Provider Licenseの提供
3人が並ぶ写真
(向かって左より)セイノーラストワンマイル代表取締役社長 河合秀治氏、アルピコホールディングス代表取締役社長 佐藤裕一氏、エアロネクスト代表取締役CEO/NEXT DELIVERY代表取締役 田路圭輔氏