福島県と会津ロボティクスサービス共同企業体(代表:eロボティクス)は、ロボット・ドローンの社会実装を目的として、南会津町寒冷地テストフィールドと南会津町帯沢地区間において、厳冬期におけるドローン物流配送実証を2025年1月17日に実施する。

 福島県では、南相馬市浪江町にある福島ロボットテストフィールド(以下、RTF)を中心に、ロボット・ドローン関連産業の育成・集積に取り組んでいる。一方、RTFでは低温・降雪環境における実証が困難であるため、南会津町の廃校(旧檜沢中学校)を寒冷地テストフィールドとして選定し、活用を進めている。また、少子高齢化が進む過疎中山間地域に特有の課題解決に向けて、ロボット・ドローンの活用が期待されている。

 県はロボット・ドローンの社会実装に向けたユースケース(活用事例)の創出事業を新たに立ち上げ、公募の結果、会津ロボティクスサービス共同企業体を委託先として採択。実証を通じた寒冷地テストフィールドの活用促進、低温・降雪環境における知見集積、ドローン物流の社会実装を目指す。

 実証実験では、寒冷地テストフィールド(旧檜沢中学校)から同町帯沢地区まで、食品などを自動飛行ドローン「UAV-E6150」で配送する。また物資配送飛行前には、気象観測器搭載ドローン「ALTA X」による上空の風況調査を行い、飛行に適した条件であるかを確認する。

使用機体

【物流機】イームズロボティクス社製「UAV-E6150」

  • 搭載重量:約5kg
  • 飛行時間:最大20分

【気象観測用等】米国FreeflySystems社製「ALTA X」

  • 搭載重量:約15kg
  • 飛行時間:最大50分
左:UAV-E6150、右:ALTA X