吉野家、出前館、パナソニック ホールディングス(以下、パナソニックHD)は、神奈川県藤沢市で吉野家のメニューを自動搬送ロボットで住宅まで配送するフードデリバリーサービス実証を、2024年11月15~21日に実施する。

 この実証では、Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(以下、Fujisawa SST)内の全住宅を対象に、出前館のアプリで注文された吉野家 湘南新道辻堂店のメニューを、パナソニックHDの自動搬送ロボット「ハコボ」を用いて配送する。

吉野家の前で品物を持つスタッフと、ハコボ。スマートフォンに表示されたアプリの注文画面

 コロナ禍を経てライフスタイルが大きく変化する中、飲食業界ではテイクアウトやデリバリーの利用が拡大している。吉野家はデリバリーの活用を進めており、将来に向けて新たなテクノロジーを積極的に活用することで、さらなる利便性の向上に取り組んでいる。デリバリーサービスを提供している出前館では、ロボットを活用した自動搬送の実証実験を行っている。パナソニックHDでは、少子高齢化による労働力不足に対して、自動搬送ロボットを活用したサービスの実用化に取り組んでおり、神奈川県藤沢市や茨城県つくば市での商品の配送サービス運行などを実施してきた。また、サービス運行の効率化を図るため、1人の遠隔オペレーターが複数台のロボットを運用できるシステム開発も進めている。

 今回3社は、今後深刻化が予測される配達員不足の解消に向けて、自動搬送ロボットを活用したフードデリバリーサービスの実証を行う。これによりサービス運用の実現性や顧客の体験価値などを検証し、配送業務におけるロボット活用を進めることで、人手不足の解消や雇用創出などの社会課題の解決を目指す。

 実証では、出前館のアプリ上で利用者が吉野家 湘南新道辻堂店の対象メニューを注文、決済を完了し、ハコボが公道を自動走行して配送する。吉野家 湘南新道辻堂店からFujisawa SST入口までは、保安員が随行する。対象エリアは、Fujisawa SST内の全住宅566戸。

写真:スマートフォンを操作して注文する様子
出前館アプリでの注文
写真:ハコボの収納スペースに品物を積み込む様子
吉野家店舗での積み込み
写真:道路を走行するハコボ
Fujisawa SST内を自動走行
写真:住宅前のハコボ
住宅前に到着
写真:モニターを見守るオペレーター
遠隔オペレーター

【各社役割】

吉野家注文商品の準備、商品関連のオペレーション
出前館注文/決済システムの提供
パナソニックHD自動搬送ロボット「ハコボ」および管理・遠隔システムの提供、自動搬送ロボット「ハコボ」関連のオペレーション