三菱総合研究所は東京都の委託を受け、山間地域の物流機能を強化し、生活利便性の向上を図ることを目的に、佐川急便、イームズロボティクス、日本気象協会、サンドラッグによるドローンを活用した配送の実証実験を実施する。
ドローンを活用した物流ビジネスの社会実装が期待されるプロジェクトとして2022年7月28日に選定されたもので、2023年1月~2月および10月、2024年2月~3月にかけて実施したレベル2およびレベル3.5飛行での実証実験に続き、今回が最後の実験となる。
過去の実験成果を踏まえ、本事業終了後に予定している社会実装に向けた課題解決のため、ドローンレベル3.5飛行による宅配便および支援物資を想定した荷物配送の飛行実証を実施する。
レベル3.5飛行とは、機上カメラによる歩行者などの有無の確認により、補助者や看板の配置といった立ち入り管理措置を撤廃するとともに、ドローンの操縦ライセンスの保有と保険への加入により、道路や鉄道などの横断を容易にするもの。
【社会実装に向けた課題】
・ドローン配送を利用した多様な受け取り方
1人の運航管理者が同時に複数の機体やルートを管理する1対多同時運航の多頻度での実施、配送デポ(※1)を起点とした配送や宅配ボックスでの受け渡し。
・小売配送との連携
・レベル3.5飛行での全体オペレーション
・発災時の自治体との連携を想定したドローン配送
※1 配送デポ:商品の配送にかかる時間を短縮することを目的とした小型の物流拠点で、基幹となる物流センターより小規模で、地域ごとに拠点を構える配送施設。
実施概要
青梅市において、ドローンによる宅配便の配送実験を行う。成木エリアへの配送実験では、災害による道路など断絶時を想定した救援物資輸送の検証も実施する。
日時 | 2024年11月11日(月)~12月6日(金) 11:00頃~16:00頃 1日最大6回程度の片道飛行 ※雨天、強風の場合は運航を停止 |
主催 | 佐川急便、イームズロボティクス、日本気象協会、サンドラッグ |
場所 | 青梅市御岳、二俣尾、成木 |
ルート | 【実装に向けた検証ルート】 <配送デポ運用> ・二俣尾5丁目第2運動広場~旧北小曾木ふれあいセンター <個宅配送> ・二俣尾5丁目第2運動広場~個人宅 <連続配送> ・沢井市民センター~御岳運動広場~御岳2丁目エリア <1対多同時運航>1人の運行管理者が2ルートで2機を同時運航 ・沢井市民センター~御岳運動広場 ・二俣尾2丁目運動広場~二俣尾5丁目南運動広場 <2ルート多頻度運航>1人の運行管理者が2ルートで2機を交互に運航 ・御岳運動広場~御岳2丁目エリア ・御岳運動広場~沢井市民センター 【災害時対応検証ルート】 ・成木市民センター~旧北小曾木ふれあいセンター |
使用機体 | イームズロボティクス「E6150NP型」「E6150TC型(第二種型式認証取得機)」 |