ブルーイノベーションと東邦ホールディングスは、新たな医薬品物流の実現に向け、2024年9月6日に戦略的業務提携を締結した。ドローンやロボット等を活用することで平時および災害時の医薬品等の供給課題に対応し、持続的で安定した供給体制の実現を目指す。

ブルーイノベーションと東邦ホールディングスの企業概要

 物流業界では、2024年問題に起因するドライバー不足、サービス品質の低下、コストの増加といった課題があり、中でも医薬品物流は、製品の特性上、正確で安定した物流体制の構築が求められる。また、近年頻発し激甚化する地震や豪雨などの大規模災害による道路破損や交通インフラの機能不全リスクが増しており、被災地域における避難所や病院、救急医療現場への医薬品供給が困難になることが懸念されている。

 両社は、ドローンポート(BEPポート※1)を拠点にドローンやロボット技術を活用し、平時および災害時いずれにおいても正確で安定的な供給ができる医薬品物流の強靭化を目指す。

※1 BEPポート:ブルーイノベーションが開発したドローンポートシステム。ドローンポートシステムの設備要件に関する国際標準規格(ISO5491)に準拠したドローンポート情報管理システムを内包している。

各社コメント

ブルーイノベーション 代表取締役社長 熊田貴之 氏

 当社は2016年より国土交通省や東京大学と物流のためのドローンの離発着場の共同研究を行い、ドローンポート(BEPポート)を開発し、現在ドローン物流の社会実装を推進しています。また、近年増えている災害に対し、ドローンポートを活用した災害時支援も行っており、豊富な実績を有しております。

 東邦ホールディングス様との連携を通じ、医薬品業界に革新的な物流ソリューションを提供できることを大変嬉しく思います。物流用ドローンポートの普及を推進し、平時と災害時の両方で安定した医薬品供給に貢献していきます。

東邦ホールディングス 代表取締役CEO兼CFO 枝廣弘巳 氏

 当社グループは「安心・安全な医薬品流通」を社会的使命とし、物流センターへの最先端技術の導入や、有事に備えたBCPの強化などを進めてまいりました。また、遠隔地やアクセス困難な地域への医薬品・医療機器の安定的な配送も私たちが取り組むべき重要な課題であると考えております。このたびのブルーイノベーション様との提携により、ドローン・ロボット技術を用いた医薬品配送を実現し、医薬品物流における課題解決とサービス品質の向上を目指してまいります。