2024年9月9日、三菱ロジスネクストとeve autonomy(イブ・オートノミー)は、eve autonomyの屋外対応型無人搬送ソリューション「eve auto」に関する販売協業を開始したことを発表した。

 これにより屋内外両方の自動搬送ソリューションをワンストップで提供することが可能となり、全国の工場や物流倉庫等における搬送の自動化を推進していく。

写真:自動運転車両の外観。ヤマハ発動機のゴルフカーの技術を活用した小型車両。

 年々進行する人手不足の緩和・解消のため、自動搬送に対する市場ニーズは高まると同時に多様化している。一つのソリューションでは物流課題を解決することは困難となっていることから、多様な自動搬送ニーズに応えるため、両社はeve autoの提供に関して協業を開始する契約を締結した。

 具体的には、主に屋内での自動搬送に活用されている無人フォークリフト「PLATTER Auto」などを販売する三菱ロジスネクストの国内36社約400拠点の販売ネットワークを活用し、eve autonomyの屋外対応型自動搬送ソリューションeve autoの提供を開始する。

 この協業により、全国で工場・物流倉庫等を有する顧客に対し、屋内外両方の自動搬送ソリューションの提案が可能となる。両社はその他の協業の可能性についても今後協議を行うとしている。

写真:荷物を牽引するeve auto、図版:牽引1.5トンもしくは積載300kgを夜間や雨天で運ぶeve auto
自動運転EVを活用した屋外対応の自動搬送ソリューション「eve auto」

【主要スペック】

サービス名/車両eve auto(イブ・オート)/FG-01
寸法/重量全長2,275×全幅1,105×全高1,885(mm)/483kg
最大牽引重量/積載重量1,500kg/300kg
駆動方式/バッテリーDCモーター/リチウムイオンバッテリー(スペア交換可能)
最大走行速度手動運転時:19km/h、自動運転時:10km/h
最大登坂性能無負荷・手動運転時:9.6度(17%)
積載300kg・自動運転時:6.8度(12%)
安全機能レーザーセンサーによる障害物検出と停止、バンパーセンサー、緊急停止スイッチ
自動運転機能自動運転レベル4(自律移動、交差点横断・右左折、障害物検出による一時停止)
主な管理機能FMS(フリートマネジメントシステム):PC、タブレットで利用可能なクラウドシステム。走行ルート設定、停留所設定、ステータス監視、走行開始・停止制御
設備連携機能eve auto connectによる自動シャッター連携、信号機連携、パトランプ連携等を実現するBluetooth通信機器

各社コメント

三菱ロジスネクスト 代表取締役社長 間野裕一氏

 このたび、eve autonomy社と販売分野での協業を開始することとなりました。当社は豊富な顧客接点を持つ強みも活かし、工場や物流倉庫など、屋内での自動搬送ソリューションにおいて多くの実績を有していますが、新たなラインアップとしてeve autoも加えることで、屋外での自動搬送におけるお客様の課題解決を可能にします。

 さらに、屋内外での搬送だけでなく、当社の保管・情報システム製品なども組み合わせることで、より幅広くお客様の課題に対するソリューションの提供を実現してまいります。

eve autonomy 代表取締役CEO 星野亮介氏

 三菱ロジスネクスト社が保有されている物流における豊富な経験、強靭な販売網、とりわけ自動化・脱炭素を実現する種々のソリューションと、当社の技術・サービスとのシナジーにより、物流の世界をアップデートすることができると確信しております。当社は創業4年目の会社ですが、今般の販売協業は、お客様の理解を深める最良の機会と捉えており、当社ソリューションの一層の改善・強化に努めます。三菱ロジスネクスト社との協業により、当社のミッション「誰かの『運ぶ』が昨日よりもラクになる世界の実現」に大きく近づくものと期待しています。