2024年8月1日、eve autonomy(イブ・オートノミー)は、これまでサブスクリプションで提供してきた屋外対応型の無人搬送ソリューション「eve auto」について、自動搬送車両を購入できる「販売プラン」の提供を開始することを発表した。

 サブスクリプションタイプによる月額利用か、初期投資により車両を購入するか、ユーザーの予算計画に合わせた選択が可能となる。

 販売開始は2024年の秋頃(9月以降)を予定しており、需要把握のため2024年8月1日より事前案内を開始する。

「eve auto」の自動搬送車両と特徴

 月額利用のサブスクリプションプランでは、自動搬送車両やサポート、各種ツール、自動運転保険などをパッケージ化して提供してきたが、販売プランでは、車両購入費用とサービス費用を一括で支払うことにより、サブスクリプションプランで発生していた月々の費用を無くし、一度の支出で契約期間中サービスを利用することができる。希望に応じて、一括金(頭金)と分割金(年額費用)による支払いが可能。

1. 一括金に含む内容:車両購入(車両の所有権は購入者へ移転)およびサービス(※1)の一部前払い費用
2. 分割金に含む内容:サービス(※1)の年額費用

※1 eve autoのオペレーションツール利用/アフターサポート/自動運転専用保険/定期メンテナンス/ソフトウェアアップデート/設備連携機能の利用を含む。なお、自動運転に必要なマップの作成や導入レクチャー等の導入時のセットアップサービス費用は、一括金・分割金と別に「導入支援サービス」として必要となる。

 販売プランは5年間の契約を前提とし、一括金と分割金の割合を変更することができる。例えば、一括金を抑えて分割金を多めにする(パターンA)、逆にできるだけ一括金で支払いを行い分割金としての年額払いを抑える(パターンB)などの見積もりが可能だ。

支払い総額における分割金(5年分の総費用)と一括金の割合を表した図
「販売プラン」の支払いイメージ

屋外対応無人搬送サービス「eve auto」

 事前の設備工事を必要とせず、主に屋外における自動搬送システムの導入を実現する工場・物流施設向けソリューション。屋外では、段差や坂道などの路面環境に加え、雨や日照の天候条件など、屋内よりも厳しい環境での運用が求められる。eve autoでは、EVカートと一般公道においても活用される最先端の自動運転技術を活用し、雨天や夜間でも工場等の敷地内屋外環境で自動運転レベル4(自律移動、交差点横断・右左折、障害物検出による一時停止)での1.5トンまでの無人搬送運用を実現しており、24時間稼働施設での運用も可能となっている。

【主要スペック】

サービス名/車両eve auto(イブ・オート)/FG-01
寸法/重量全長2,275×全幅1,105×全高1,885(mm)/483kg
最大牽引重量/積載重量1,500kg/300kg
駆動方式/バッテリーDCモーター/リチウムイオンバッテリー(スペア交換可能)
最大走行速度手動運転時19km/h、自動運転時10km/h
最大登坂性能9.6度(17%)無負荷・手動運転時、6.8度(12%)積載300kg・自動運転時
安全機能レーザーセンサーによる障害物検出と停止、バンパーセンサー、緊急停止スイッチ
自動運転機能自動運転レベル4
主な管理機能FMS(フリートマネジメントシステム):PC、タブレットで利用可能なクラウドシステム、走行ルート設定、停留所設定、ステータス監視、走行開始・停止制御
設備連携機能eve auto connectによる自動シャッター連携、信号機連携、パトランプ連携等を実現するBluetooth通信機器
自動運転EVを活用した屋外対応の自動搬送ソリューション「eve auto」