2024年5月1日、あいおいニッセイ同和損害保険(以下、あいおいニッセイ同和損保)は、エアロネクストと資本業務提携契約を締結したことを発表した。
同契約によりあいおいニッセイ同和損保は、新スマート物流向け保険パッケージの組成(2024年度中)、ドローンテレマティクス保険等の保険商品・サービスの開発に取り組む。
・保険パッケージの組成(2024年度中)
荷物の一次集荷所の建設、陸送、保管、ドローン配送中の荷物や機体の破損をまとめて補償する、新スマート物流向け保険パッケージを組成する。
・ドローンテレマティクス保険等の保険商品・サービスの開発
管制から取得するデータを分析し、リスク実態に応じた料率設計を行うことで納得感のある保険料の実現を目指す。
運送業界は、2024年4月の労働基準法の改正や少子高齢化等の影響により、ドライバー不足が深刻化している。特に配送効率の低い地方は慢性的な人手不足にあり、荷物の最終配達区間であるラストワンマイルにおける配送の効率化が喫緊の課題となっている。
その中で、既存の陸上配送とドローン配送を組み合わせることで、モノの流れを効率化・最適化し、ラストワンマイルにおける物流を持続可能とする「新スマート物流」が注目されている。あいおいニッセイ同和損保は2023年度から「全国新スマート物流推進協議会」に参画し、運送業界の課題解決に向けた検討を行ってきた。
エアロネクストは、物流戦略子会社のNEXT DELIVERYを通じて、既存物流とドローン物流をつなぐ新スマート物流「SkyHub」を展開し、高い配送効率と収益性を実現している。あいおいニッセイ同和損保は、新スマート物流の普及を後押しすることなどを目的に、同社と資本業務提携契約を締結した。
出資実行日 | 2024年4月26日 |
出資の概要 | エアロネクストが募集する出資ラウンドへの参加 |
新スマート物流の普及に向けては、複数のモビリティや事業者を包括的に補償する仕組みや、新たに物流の用途で使用するドローンの安全な運航のサポートが必要となる。今回の資本業務提携によりあいおいニッセイ同和損保は、新スマート物流向け保険パッケージやドローンテレマティクス保険の開発・提供を通じ、新スマート物流の普及を後押しする。
また、災害時には緊急輸送ドローンとして活用することで医薬品配送や被害状況の確認等も可能になることから、保険商品サービスの開発・提供に加え、平時からドローンを活用する体制を整備し、災害時活用を踏まえた運用モデルを構築することで、新スマート物流における新たな価値創出も目指す。