2024年10月15日、エバーブルーテクノロジーズは六花重工と共同で、新たに小型・無人除雪機「除雪ドローンFシリーズ」を開発したことを発表し、同日予約受け付けを開始した。
想定価格は、除雪ドローン「SRD-F11RC」(遠隔操縦モデル、ブレード有)が98万円。小型無人建設機械「UGV-F11RC」(遠隔操縦モデル、ブレード無)が95万円(いずれも税別、送料別)。
先行予約は11月30日まで、一般販売は2025年1月に開始する。先行予約特別価格として、各限定100台を除雪ドローンは88万円、小型無人建設機械は85万円で販売する。
除雪ドローンFシリーズは、豪雪地域の現実的なニーズに基づいて設計され、商業施設や住宅、公共施設において、厳しい冬の条件下でも効率的かつ無人で除雪作業を実行する。
エバーブルーテクノロジーズは、水上ドローン開発の経験を生かし、2022年から無人自動除雪機の開発に着手。2024年には実証実験を行い、現場での実用性と信頼性を検証している。
六花重工は、重機やロケットの開発で培った高い技術力を持つ企業で、特に雪の多い北海道空知地方に拠点を置く。同社と共同で豪雪地帯において開発を行うことで、実際に現地で求められる耐久性や信頼性を実現。北海道の厳しい冬でも、深い積雪や不整地で安定した動作が可能な設計となっている。
除雪ドローンは、電動駆動システムによりCO2排出を削減。エネルギー効率が高く、環境負荷の少ない設計により、除雪作業をエコフレンドリーにサポートする。
専用コントローラー(プロポ)を使って遠隔操縦が可能。オペレーターは無人除雪機を目視でコントロールし、快適な場所から除雪作業を行うことができる。
また、UGV(無人地上車両)としての特長を備え、除雪だけでなく建設現場や農地、林道など、多様な現場でオールシーズン活用が可能。悪路にも対応する走行性能により、資材の運搬や整地作業などにも使用できる。
除雪ドローンFシリーズの主な特長
4輪モーター駆動とスキッドステアリングによる高い走行性能
クローラー式に比べて動力伝達効率が高く、1000Wのパワーを持つホイール式4輪モーター駆動を採用。電力消費を抑え、省エネルギーで長時間運用が可能。スキッドステアリングにより、狭い場所や複雑な地形でも容易に旋回できる。
ローリング・リジッド・フレーム (特許出願済)
車体中央のバックボーンが回転することで、常に4輪が接地し、20cmの段差や斜度30度の法面でも安定した走行が可能。泥や砂利などオフロードでも活躍する多用途な機械として設計されている。
環境に優しい電動駆動システム
CO2フリーの電動駆動システムを搭載し、最大3時間の連続稼働が可能。静音設計により、住宅地や商業施設でも使用できる。
アタッチメントによる汎用性
アタッチメントを交換することで、建設作業や草刈りなどにも対応。今後、要望に応じた多様なアタッチメントを追加予定で、ユーザーのニーズに応じたカスタマイズが可能。
2024年12月に、台数限定で「除雪ドローンV3 プロトタイプ」の自動除雪ベータテストを実施予定。そのフィードバックをもとに自動除雪機能アップグレードユニット「SRU-RC2A」を開発し、2025年6月に発売する予定だ。このユニットを搭載すると、既存の遠隔操縦モデルに自動除雪機能を追加することができる。
自動運転機能はAndroid対応の専用コントローラーを使用。直感的で使いやすいインターフェースを備え、ユーザーはタッチスクリーンで除雪エリアを指定するだけで、除雪ドローンが自動でルートを設定し除雪作業を行う。
今後、その他最新のセンサー技術、AI技術を適宜適用していく予定で、アップデートを重ねることで購入機体を長く使用できる設計となっている。
【除雪ドローン「SRD-F11RC」主な仕様】
遠隔操縦モデル | |
サイズ | 全長1.11m × 全幅0.65m × 全高0.6m |
重量 | 80kg |
最高速度 | 前進6km/h、後進6km/h |
稼働時間 | 3時間(常温、平坦路) |
除雪幅 | 0.6m |
ブレード高 | 0.2m |
バッテリー | 12V鉛蓄電池×2 |
駆動モーター | DC24V 250W × 4個= 1000W |