2024年7月22日、ニデックは同社のモーターが、米国のドローンメーカーであるSkydioの自立飛行型ドローン「Skydio X10」の推進用、ジンバルカメラ制御用に採用されたことを発表した。

写真:「Skydio X10」の外観
自立飛行型ドローン「Skydio X10」

 Skydio X10は、機体に搭載した6つのナビゲーションカメラで周囲の状況を常時認識し、全周囲の障害物を自動で回避する自律飛行ドローン。メインプロセッサーにNVIDIA Jetson Orin SoCを搭載し、従来機種の10倍以上のコンピューティング処理性能を実現したほか、ジンバルカメラやサーマルカメラ、IP55の防塵防水など多彩な機能を備える。インフラ設備の点検や建設現場の巡回業務などへの採用が見込まれている。

 同機に採用されたニデックのモーターは、推進用とジンバルカメラ角度調整用の2種類。

 推進用モーターは4台搭載されており、高線積巻線技術やマグネットの形状を最適化し、磁束を最大限に活用する設計により高効率・低重量を達成している。過酷な環境下を想定し、堅牢性を担保。航空宇宙産業向け規格(AS9100)に準拠した開発体制と品質管理を行っている。

 ジンバルカメラ用モーターは、撮影用カメラにパン・チルト・ロール用途それぞれ1台ずつ、計3台を搭載。同出力帯のジンバル用モーター比50%のコギングトルク低減を達成し、スムーズな角度調整を可能にしている。

写真:「推進用モーター」「ジンバルカメラ制御用モーター」の外観
推進用モーターとジンバルカメラ制御用モーター