2024年3月8日、日本航空(以下JAL)とKDDIスマートドローンは、日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の調整のもと、2024年1月19日から2月7日まで石川県珠洲市と輪島市へ現地入りし、ドローンで被害状況を調査する支援活動に参加したことを発表した。

 珠洲市では、仮設住宅の建設候補地の面的な被害状況を迅速に把握することが求められていた。同市からの依頼を受け、宝立町をはじめとした地区でドローンによる斜め写真・垂直写真の撮影を行い、地図上に重なるオルソ画像を作成。また、建設候補地と津波の浸水範囲の関係が分かりやすいよう、オルソ画像と津波浸水域を地図上で重ねて、自治体の迅速な判断や速やかな応急対策に向けた資料提供を行った。

オルソ画像と津波浸水域を重ねた地図

 輪島市では、震災による道路の亀裂などの影響から、点検が必要な橋梁が400本以上あった。安全性を迅速に確認するため、ドローンを活用した緊急橋梁点検を実施。目視では確認しづらい床板の裏や支承、橋脚、橋台の部材の損傷状況を即時に確認することができた。また、機材の準備に時間を要さず、現場負担軽減や2次災害抑止につなげた。

支援内容

2024年1月19日

実施体制JAL:関係自治体・機関・団体などの調整
場所石川県珠洲市、輪島市
内容ドローンニーズ調査

2024年1月30~31日

実施体制JAL:関係自治体・機関・団体などの調整、機体運航、オルソ画像作成
KDDIスマートドローン:オルソ画像作成
場所石川県珠洲市
内容仮設住宅建設地の状況調査
使用機体Mavic 2 Zoom

【仮設住宅建設地の状況調査の様子】

オルソ画像を作成するため空撮するドローン

2024年2月6~7日

実施体制JAL:関係自治体・機関・団体などの調整
KDDIスマートドローン:機体運航
場所石川県輪島市内
内容橋梁の損害状況の調査
使用機体Skydio 2+

【橋梁損害状況の調査の様子】

飛行状況を確認する様子
床版・支承部を点検する「Skydio 2+」