2024年3月7日、エイチ・アイ・エス(以下HIS)は、米国現地法人H.I.S. U.S.A. Holdingを通じて、水面上を飛行する電動シーグライダーを開発する米国REGENTのSAFE型新株予約権の発行による出資を行ったことを発表した。

 REGENTが開発する電動シーグライダーは、翼と水面の間に閉じ込められた空気のクッション Ground Effect(地面効果)により、水面の数メートル上を時速180マイル(約290km)で飛行する地面効果翼機の一つ。高いエネルギー効率と安全性を備え、100%電動によるゼロエミッションを実現することから次世代モビリティとして期待されている。

 現在は12名乗りの「Viceroy」を開発中で、2024年中に有人飛行テスト、数年以内に商用運航を予定、長期的に100名乗りの「Monarch」の商用運航開始を目指している。同社はすでに、航空・海運分野などと600機以上のプレオーダー契約を締結している。

 今回の出資を通じてHISは、REGENTのシーグライダー事業を支援し、将来シーグライダーを活用した新たな旅行体験の提供、持続可能な旅行の実現に貢献するとしている。隣島間交通の手段として検討が進むハワイでは、シーグライダー事業の認知、理解、普及の推進を目的とした自治体、民間企業、地元コミュニティ等で構成される「ハワイ・シーグライダー・イニシアチブ」に参画。日本では、REGENT、日本のパートナー企業と、シーグライダーの社会実装に向けて旅行事業面からの検証、提案を行う方針だ。

1/4スケールのシーグライダープロトタイプ(REGENT)