2024年2月26日、クオリティソフトは和歌山県に、災害発生時の避難誘導や物資運搬に有用な「災害対応ドローン」2機を導入したことを発表した。

 近年頻発化している大規模水害や土石流災害の対応にドローンは有効であり、常時発生する災害にも俯瞰的視点からの情報収集は有用であることから、総務省消防庁はドローンの導入・活用を推進している。

 和歌山県は、災害発生時、人や緊急車両が近づけない場所に物資を供給し、避難生活を質的に向上させることや、災害切迫時等にアナウンスや避難誘導を行い、取り残される人の発生を抑止すること、被災地上空から情報収集を行うことを目的にドローンを導入する。

災害対応ドローン(電動FPV、圧電スピーカーユニット、物件搬送・投下装置を搭載)
オルソ画像作成用カメラ搭載ドローン

 災害対応ドローンは、石川エナジーリサーチが開発・製造した産業用ドローン「ビルドフライヤーchrome」に、電動FPVカメラ、物件搬送・投下装置、クオリティソフトの圧電スピーカーユニットを搭載している。災害発生時に上空から迅速に被災状況を把握するとともに、被災者への適切な行動指示、救援活動等を実現する。

災害対応ドローンの特徴

総務省消防庁が求める災害対応ドローン機能要件に準拠。ドローン機体・搭載機器は防水性能等級3以上を備える。動画撮影が可能なカメラを搭載し、撮影した動画を現場活動に活用できる。

圧電スピーカーユニット:軽量(約800g)、低消費電力(5W)により、ドローンの飛行時間性能への影響を最小化。可聴範囲は直線約300m。

AIアナウンス機能(オプション):日本語のテキスト文章から自然なアナウンス音声を生成。最大29カ国語によるアナウンスが可能。

物件搬送・投下装置:最大搬送重量は約2kg、救助用ロープ、救命胴衣、浮環、AED、応急手当資器材などを搬送可能。