名古屋鉄道は、愛知県から受託した「無人飛行ロボット活用促進事業」の一環として、ドローンを活用して薬品卸事業者から医療機関へ、平常時に効率的かつ安全に医薬品等を配送するモデルを想定した実証実験を2024年2月21日に実施する。

 同実証実験では、従来のドローンに比べて耐候性に優れたドローンを使用することに加え、1人の操縦者が複数機体を運航する「1対多運航」と呼ばれる運航管理システムを使用することで、ドローン運用における課題の解決を目指した検証を行う。

【実施予定日】
2024年2月21日(水)※荒天の場合は予備日、2月22日(木)に順延

【実施内容】

 DID地区(人口集中地区)における1対多運航システムを活用したドローンの複数機運航による医薬品配送モデルの検証を実証テーマに、薬品卸事業者から医療機関への医薬品等の配送について、現状のトラック配送を将来的にドローンが代替する運用モデルを想定した実証実験を実施する。

 河川上空を航路としたDID地区で飛行を行い、プロドローン製の耐候性に優れたドローンを使用する。さらに、KDDIスマートドローン製の1対多運航に対応する運航管理システムを活用し、2機のドローンで医薬品配送を同時に行う。

【実施場所】

離陸地点:アクアクリーン佐奈川、着陸地点:サーラ物流本社、藤澤フラウエンクリニク

【使用予定のドローン】

プロドローン製「PD6B-Type3」
 ドローン配送で本格的に運用される機体。保護性能規格IP44(あらゆる方向からの水しぶきからの保護性能等の試験実績)を取得している。

機体サイズ:2,181mm×2,398mm
推奨ペイロード:20kg
飛行時間:20分(4.9kg搭載時)

プロドローン製「PD4B-M」
 空力特性の優れたクローズドボディを採用。IP規格を取得予定。

機体サイズ:1300mm×1300mm
推奨ペイロード:5kg
飛行時間:45分(機体のみ)

【1対多運航に対応する運航管理システム】
 KDDIスマートドローンが開発を進める運航管理システム。ドローンの遠隔制御・自律飛行を実現し、1人の操縦者がタブレット操作により複数のドローンを運航できる。今回の実証実験では安全を担保するため、緊急時の介入操作については1機1名で実施する。

【実施体制】

委託元愛知県(無人飛行ロボット活用促進事業実施委託業務)
実施事業者名古屋鉄道
協力事業者等プロドローン(機体開発・運航)
KDDIスマートドローン(通信、飛行制御システム)
大同大学(技術協力、アドバイザー)
グリーンサービス(医薬品配送における実証協力)
サーラ物流(協力)
藤澤フラウエンクリニク(協力)
豊川市(協力)
東三河ドローン・リバー構想推進協議会(協力)