ブルーイノベーションは、日本UAS産業振興協議会(JUIDA)のもと、石川県輪島市より橋梁点検に関する要請を受け、2024年1月31日より同市内において球体ドローン「ELIOS 3」を活用した橋梁点検を実施する。

 能登半島地震に伴う地盤隆起の影響により、輪島市内の道路や、道路と橋梁の境目などに段差が生じている箇所がある。GPSの届かない橋梁の桁下や箱桁などでも飛行可能なELIOS 3を活用し、目視では確認できない箇所の損傷状況を点検する。場所は、輪島市街地の橋梁5カ所を予定している。

 ELIOS 3は、球体ガードと衝突耐性を備え、狭隘(きょうあい)部に入り込むことができるほか、上下180°チルトするカメラで床版の天面等の撮影が可能。LEDライトで暗所にも対応する。LiDARでのリアルタイム3Dマッピングと専用のソフトウェアにより、不具合箇所の位置を特定できる。

球体ドローン「ELIOS 3」
「ELIOS 3」による橋梁点検イメージ

 ブルーイノベーションはJUIDAのもと、1月6日より輪島市においてドローンによる捜索、被災状況確認等の災害時活動を開始。1月30日以降の活動状況を、ホームページで随時更新するとしている。

 1月30日は、輪島市を流れる牛尾川(鈴屋川の支流)にできた土砂ダムの状況を、ドローンを自動かつ定期的に飛行させ継続的に監視するため、物流用ドローンポートの設備要件に関する国際標準規格(ISO5491)に準拠した「BEPポート」を輪島市町野町の指定場所に設置。運用開始に向け各種調整を行った。

ドローンポート「BEPポート」。ドローンポート情報管理システム(VIS)を使用し、風況予測、侵入検知、ポート周辺のリアルタイム映像伝送を取得予定。ドローンポート、周辺センサー、管理PCはスターリンクを使い、災害現場での通信課題対策についても確認する。
ドローン「ACSL-PF2」。無線の到達範囲内で運用する。