2023年12月22日、本郷飛行機は、指定のラインマーカを設置することで屋内の巡回点検などが自動で行えるドローン「P250-LN」のおてがる版の販売を開始すると発表した。

 P250-LNは、主に工場内やビル内など、GPSの有無にかかわらず屋内環境において、ラインマーカが設置された床面上を自動で飛行しながら情報を収集し、巡回点検や警備などの業務を行うことを目指したもの。専用のラインマーカを途切れなく設置することで、指定された経路を自動で飛行し、専用の離着陸ポートで自動充電を行う。

 従来はラインマーカの設置や飛行場所に合わせた機体のカスタマイズを含め、ひとつのソリューションとして提供してきたが、より気軽に試せるように誰でもラインマーカが設置できる、P250-LNのおてがる版の販売を開始する。

機体スペック

機体寸法幅150mm×150mm、高さ80mm、翼幅100mm
重量約250g(電池含む)
飛行時間約15分(電池の使用頻度による)
搭載カメラ4K相当

セット内容
機体本体、電池、自動充電用の離着陸ポート、Wi-Fiルータ、操作端末(タブレット)、ラインマーカ(サンプル)

導入例

 P250-LNの飛行経路は、ラインマーカ2本を交差した交差点を作ることで、前進・後退と旋回・昇降の指示ができ、自動飛行を行う仕組み。交差点のはみ出し部分と交差点どうしの距離、壁からの距離など、ラインマーカの設置の際のルールに注意しながら、飛行経路を自由に設計できる。

 メータの確認や漏水の確認、日々の状態の記録、荷物についているQRコードの確認など、点検業務や撮影業務、棚卸業務などに活用が可能。

ドローンを2台導入し、1台が故障しても業務が続けられるよう設置している例

 飛行場所の通路は70cm以上の幅と、70cm~3.5mの高度が必要。飛行はラインマーカに大きく依存するため、屋外からの外光や照明の明るさで白飛びしないよう注意が必要で、専用アプリケーションで飛行可能か確認ができる。衝突防止機能や緊急時の自動着陸機能も搭載している。