2023年12月25日、ゼンリンデータコムは、三井E&S、スカイブリッジ、椿本興業との協業で、2023年11月21日に遊園地の浅草花やしきで実施したドローン自動飛行点検に参加したことを発表した。

 浅草花やしきは、2022年に「スペースショット」の営業を終了。同設備は遊園地のシンボルであるため継続的な保守・保全が欠かせず、点検員が地上60mまではしごで登り点検することへの安全性の懸念や、はしごがない側面は点検できないという課題があった。

 今回の点検でスカイブリッジは、スペースショットの高精度な3次元点群データを作成。そのデータをもとに、ドローン自動飛行点検ルート生成アプリ「ドローンスナップ」を活用して、ドローンによる自動飛行・自動撮影を行った。その結果、遊具点検で必要とされる精度が十分あることを実証した。ゼンリンデータコムと三井E&Sは、今回の実証において技術面のサポートを行った。

実際のドローン点検動画
ドローンスナップに3次元点群データを取り込み飛行ルートを設定
ドローンスナップで事前に撮影アングルを設定した撮影予定画像(左)と、実際に撮影した画像(右)

浅草花やしき 施設安全課アシスタントマネージャー 大八木氏、同課 野副氏のコメント

 実際にドローン点検を実施してみて、映像がとても鮮明で純粋にすごいと思った。これからこうした点検がふえていくと想像ができた。今後、ドローンの撮影画像、測量データを基にどのように点検の幅が広がっていくかは、私自身楽しみにしている。

 実際、今回実施したドローン自動飛行点検は現場でのドローンスナップの微調整により、再現可能な仕組みを目の前で完成していく工程には、驚いた。例えば、点検ポイントの調整が現場ですぐに微調整できることに加え、ドローンの自動飛行スピードが少し速いように感じた際も、その場で、スピードダウン調整。顧客のわずかな不安をも取り除いていく対応は、保全担当者としてもとても心強い次第だった。自動飛行点検は今後拡大していくテクノロジーだと思うので、測量技術の活用も併せて、活発になればという想いも込めて、各遊園地と情報交換を一緒に進めていきたい。