2023年12月12日、技術開発コンサルタントは、水の濁りを計測・管理する新サービス「スイシロウDX」を開始することを発表した。

 スイシロウDXは、グリーンレーザーを用いて河川UAV測量を行う際に、データ計測時の指標となる水の濁りを濁度計と通信システムを使って遠隔管理し、測量作業の手間を削減する。

 グリーンレーザースキャナは、上空から河川に照射すると、河川付近の陸部と水部の地形データを同時に取得できる。グリーンレーザーは水を透過するため、河床(水部)の地形も計測可能だ。しかし、水の濁りが大きい環境下では精度が落ちるため、河川の濁りが少ないタイミングで計測する必要がある。現状では現場に直接足を運び、濁りが大きければ撤退して別日に測量を行うが、人員配置やその先の作業工程に影響が出ていた。

 同サービスでは、河川へ事前に濁度計を設置し、ロガーとアプリケーションを利用して河川の濁度計測・データ収集を自動で行う。収集したデータは通信システムによりクラウド上で記録し、データを利活用しながら測量業務を行う。

河川の濁度を計測
実証実験の様子(濁度計およびロガー・バッテリーシステムの設置)

 リアルタイムの濁度計測により最適値を判断することで、品質の高いデータ収集が可能となるほか、測量作業中の濁度データも記録できるため、報告書の成果データ(根拠)として使用できる。

 システム運用により長期間のデータ収集と記録が可能で、クラウド上から濁度を把握可能。遠隔地からリアルタイムに作業可否を判断でき、作業員の無駄な出動を削減。最適値を判断して計測することで、計測不備による再計測のリスクを回避する。